内容説明
もと編集者の白川周一郎は、雨を避けるために入った骨董屋で奇妙な地球儀を購入した。描かれた大陸が現在と異なり、さらに勝手に回るのである。その奇妙な地球儀を手に入れようと、大企業シグマ・グループが動きだし、周一郎は姪の多夢とともに、悪漢に襲われる。地球儀の秘密とは何か?追いつめられた周一郎と多夢の選択は? 壮大なファンタジーの開幕篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
5
従来の田中作品とは違い、主人公は一風変わっているけれども、基本的には凡人である。また相棒の少女もまた然り。これが『銀英伝』や『創竜伝』などの他作品、特にシリーズ物と一線を画す設定で、何とも足元がふらついた感じのする感じを漂わせつつ、物語が進む。文章やストーリー展開など全盛期の田中そのものであるのだが、地球儀が誘う向こうの世界など作者自身も手探り状態で刊行した感があり、今後どうなっていくのかが非常に不安である。『KLAN』のように他作家に執筆させて原作者としての立場をとるなら見限るよ、俺は。2009/06/30
Humbaba
2
この世界と異世界とをつなぐゲートとなる地球儀.そうと走らずにそれを手にするために彼が支払った対価は,わずか2万円であった.しかし,それを支払ってしまったからこそ,彼らは災厄を引き寄せてしまうこととなった.2010/11/01
ほんのうさぎ
1
面白かった。
もだんたいむす
1
イラストレーターが好きなので購入。中々面白い。2013/10/17
Humbaba
0
急に自分に良い話が来ると言うのは、常識的に考えればおかしなことである。それが事実であれば幸福であるが、乗っかってみて実は裏があったとすれば、その先に待つのは身の破滅でしかない。良い話であればある程一度立ち止まって本当に裏がないかを調べることが実を守ることに繋がる。2016/03/20