内容説明
心も身体も限界寸前のお客様が辿り着く夜食専門店。人と一緒に食事をするのが怖い、ストレスで爆食する、ごはんをつくっても感謝されない……。悩みを打ち明けられた店主の朝日さんは、その人だけの特別なお夜食を提供する。傷ついた過去を癒し失った自信を少しでも取り戻してもらうために。忘れられない優しさと美味しさを込めた感動作、完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
43
これでシリーズ完結だけれど、夜食を作ってくれる朝日さん自身の問題は解決していないのでは、と思いつつ読了。様々なタイプの摂食障害の人たちがたどりつく夜食屋さん。どの症例も深刻だが、紹介される料理がとても体に優しそうでしかもおいしそうなので重すぎない読後感。『~今夜も君と』に登場した小春ちゃんはずっと登場するので安心な気分になれる。『~今夜も~』に登場した笹森君の深いペットロスは身につまされるものがあった。2025/05/25
わむう
28
シリーズ2作目。お夜食屋あさひにやってくるのは、会食恐怖症のサラリーマン、食べることでストレス解消するOL、娘にご飯を作っても感謝されない主婦など。最終賞は、店主の朝日が料理研究家の母との確執により拒食症だった過去と、初めて自分のために作られた祖父母の料理に出会い、真心がこもった料理を提供するお夜食屋を開くまでの話。2024/08/07
れもん
24
電子書籍。前作に引き続き、良いストーリーでした。お夜食処あさひにやってくる悩みを持つお客さんたちを、温かくて美味しいご飯で癒す。でも、朝日さん自身も、解決できずにいる悩みを持っていて。。誰かと一緒に食事をし「美味しいね」と共有できないのは、寂しいなぁ。汐見さんの他の作品も話題にあがっていて、うれしかった。2025/10/09
アリス
15
『さよならごはんを今夜も君と』の続編。また、新しい登場人物が登場していた。2024/05/29
れな
9
ごはんに関わるのが怖くて心も身体もすり減ってしまう。 そんな人がたどり着くのは、夜食の専門店。お店に迷い込んだ人に合わせた特別な夜食を提供してくれる、傷んだ心を包み込むような居場所になっている。 過去のことはすっきり解決するとは限らない。それでも温かなごはんは生きている限り共に在る。苦しくても辛くても食べることは私たちの手にあるのだ。 1作目は限界な気持ちに寄り添い、この夜も特別な夜食とともに過ごす温かな物語。2作目の本作はさらに明日を生きる糧として背中を押してもらえるような物語だった。2025/01/04




