内容説明
最強にして最恐!? 土下座の好敵手現る!
江戸は弘化年間、徳川十二代将軍家慶の治世。
千代田城「松の廊下」で、土下座奉行こと牧野成綱は行く手をはばまれた。
はばんだのは、老齢白髪の吉良義房。幕府の儀式典礼を司る高家の主だ。
牧野の作法が礼を失しているというではないか。
吉良にとがめられ、進退きわまった牧野は、必殺技の「土下座」を繰り出す――。
一方、江戸の道ばたでは、人を斬る「辻斬り」でもなければ、金品を奪う「辻盗人」でもない、奇妙な悪事が流行り、町人を震え上がらせていた。
探索に奔走する同心の小野寺重吾の前に、美貌な若侍の吉良桔梗之介が現れ、事態はとんでもない方へ……。
意気衝天の剣戟捕物、みたび見参!
小野寺重吾……北町奉行所の同心。あだ名は「しゅうとめ重吾」。
牧野成綱……北町奉行。江戸城内で「どげざ駿河」と呼ばれる。
咲く良……弱きを助ける美人喧嘩娘。「げんこつ咲く良」が通り名。
八重……重吾の妹。「黙っていれば小町」と囁かれるほどの美形。
遠山景元……南町奉行。人呼んで「いれずみ金四郎」。
財前孝三郎……南町奉行所の廻り方同心。周りは「花がら孝三郎」と呼ぶ。
夜目鴉の菊……関八州を股にかけた元大盗賊の老女。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のびすけ
25
土下座奉行・牧野駿河守と高家吉良義房による「どげざ勝負」。町では土下座を悪事に利用する「辻どげ魔」が横行。今回もいろんなネーミングの土下座が飛び交いました。楽しく読了。2024/12/01
麻友
6
図書館で借りて読了。3作目なんですが、この話は一体どこを目指しているのか…本人も介錯人も全員命を落とすような土下座勝負が始まったのは驚いた。いやいや、どうするの!始まったが最後、土下座の隙を見せたら首を落とされるとか!まぁ、最後は何とか無血に収まって良かったです。とりあえずペリーと対峙するまでは続く…んですよね?2024/09/23
福ノ杜きつね
2
土下座奉行も3作目。このキレのある文体、今回も冴え渡り嬉しい限り。さて、今回牧野駿河守が相対するは、武家の「礼」を掌握し頂点に立つ男、吉良式部。そんな彼から突然の「失礼である」との指摘、現場はかの松の廊下…。まるで忠臣蔵の筋書きのように始まった両者の対立は、いつしか命懸けの「土下座による決闘」にまで発展する。終盤の静かな、それでいて息が詰まるような空気の表現が読みどころ。驚きの「無血の戦」が、読者にも圧倒的な気迫で斬りかかる。2024/08/11
dokuni_san
1
忠臣蔵って時代違うよねーって思いながら読み始める。なるほどそういうことか。どっからどうやっても不条理な土下座しぐさの数々なんだが、ついつい引き込まれる。読後はホントしょうもないというしかないんだが、それがいい。 だんだんハーレムモノっぽくなってきた「しゅうとめ重吾」の周りはまだまだ落ち着かなそうであるなあ。2024/05/04
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