内容説明
毒疫に覆われた帝国・剋。現帝の崩御により混乱を極める中、慧玲は変わらず後宮食医として治療に努めていた。
元宵祭の夜、失踪していた皇太子として帰還した鴆と特別な感情を確かめ合った慧玲。しかし、宮廷に滞在していた蜃王に見初められてしまう。
二人の気持ちが交差する中、身に宿る鳳凰の力によって大規模な解毒を行った慧玲は、その反動で命の危機に瀕してしまう。一方、鴆は彼女を救える特別な毒杯の調査を進めるが――毒疫の核心に迫る時、ついにあの人物が動き出す。
◆◆◆登場人物◆◆◆
【慧玲(フェイリン)】
暴虐を尽くした先帝の廃姫であり、毒を熟知する白澤一族の叡智を受け継ぐ最後の末裔。助命と引き換えに、皇帝から毒疫の治療を命じられる。
【鴆(ヂェン)】
怪しげな翳をもつ美貌の青年。宮廷で活躍する風水師だが、その正体は毒を操る暗殺者。毒の効かない慧玲を気に入り、なにかと揺さぶりをかけてくる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっしー
27
慧怜が後宮の面々に受け入れられていく様子を見ると、嬉しくなります。最初の扱いを考えると余計に…。蘭星も、最初は失礼ながら裏切るんじゃ…と失礼な見方をしていたのですが、見事に予想を裏切り立派な右腕となっていますね。鴆という理解者もいるけれど、全力で頼る事をしない慧怜にもどかしさも感じつつら、共依存のようで歪な関係性はどこに帰着するのか楽しみです。が、その前に皇后の企みがどう出るのか…かな。2025/04/20
はなりん
22
シリーズ3巻。先帝の帝姫であり白澤の末裔である慧怜。後宮の食医として薬膳を作り続け後宮でも宮廷でも信頼を得てきていた。宮廷で明らかに毒疫が起こり解毒に成功するも、後宮では同じ毒疫で死者が出てしまい別の毒殺事件の解明にも奔走する。必死で薬であろうとする慧怜が痛々しいんだけど、鴆の存在が孤独に戦ってきた慧怜の拠り所になってきて2人の関係が何とも言えず良き。過保護に守り助けるのではないんだけど深い。皇后の正体が少しずつ明らかになりつつあるけど、不気味です。何が起こるのかしら。2024/12/01
なみ
19
後宮食医の慧玲が、薬によって毒を解くシリーズ3作目。 食医としての役割を全うする慧玲が、相変わらず格好良かったです。 慧玲と鴆が2人きりになったときの描写もすごく良かった。 独特な空気に飲み込まれそうになります。 推しは藍星です。 コミカルなリアクションが素敵なのですが、今回は頼もしくなった姿も見られて大満足でした。 4巻も楽しみです!2024/06/06
和尚
16
シリーズ3巻目。面白かったです! 毒疫に侵された国で、皇帝の血と白澤の血を受け継ぐ慧玲と、同じく毒師としての血を受け継ぐ鴆の関係が世界観とも相まって魅力でとても好き。 お互い、相手でなくてはならないのですけれど、寄りかからずそれぞれ立っている感じが良いですね。この後どうなるのか。 藍星も良い味出してますし、劉も良いです。 そして、麒麟に鳳凰、白澤と来て、欲する、食べるとくればそうですよね。気になっていた正体が明らかになって、4巻も楽しみです。2024/08/17
冬野
11
シリーズ第三弾。やはり慧玲と鴆の、どうしてもこの相手でないといけないという排他的な関係がいい(慧玲の方が鴆をおまえ呼びするのもいい)。鴆が身分を明かして事態は進んだように見えるものの、不穏さは増して暗闇へ突き進んでいるような雰囲気。飯テロ要素もやや薄くなってダークファンタジー感が強くなっている(穀物を使わないラーメンは美味しそう)。作者さんとしてはこっちが真骨頂なのでは。やっぱり藍星が一番好き。さて、鴆が毒でなくなったら慧玲は果たして薬でいられるのか。皇后の正体にはゾッとした。四巻も楽しみ。星:4.5/52024/06/17
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