岩波文庫<br> サラゴサ手稿(下)

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岩波文庫
サラゴサ手稿(下)

  • 著者名:ヤン・ポトツキ/畑浩一郎
  • 価格 ¥1,276(本体¥1,160)
  • 岩波書店(2024/02発売)
  • 夏至&父の日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/21)
  • ポイント 275pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003751350

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内容説明

「サラバンドを学べ,息子よ」──なぜ父は息子に幾何学を学ぶのを禁じるのか.新大陸メキシコで繰り広げられる荘厳で悲劇的な愛の物語.ゴメレス一族の秘密はついに明らかになり,地下空間に下り立った主人公アルフォンソが六十一日目に目にしたものは? ポーランドの鬼才ポトツキによる幻の物語,初めての全訳,完結!(全三冊)

目次

主要登場人物
中巻のあらすじ
第五デカメロン
第四十一日
トレス・ロベラス侯爵の物語
第四十二日
トレス・ロベラス侯爵の物語のつづき
リカルディ猊下と,ラウラ・チェレッラ,通称パドゥリ侯爵夫人の物語
第四十三日
トレス・ロベラス侯爵の物語のつづき
第四十四日
トレス・ロベラス侯爵の物語のつづき
第四十五日
トレス・ロベラス侯爵の物語のつづき
幾何学者の物語
第四十六日
幾何学者の物語のつづき
第四十七日
ベラスケスの物語のつづき
第四十八日
ベラスケスの物語のつづき
第四十九日
ベラスケスの体系
第五十日
ベラスケスの体系のつづき
第六デカメロン
第五十一日
ジプシーの族長の物語のつづき
第五十二日
ジプシーの族長の物語のつづき
第五十三日
ジプシーの族長の物語のつづき
第五十四日
ジプシーの族長の物語のつづき
第五十五日
ジプシーの族長の物語のつづき
第五十六日
ゴメレス一族の大シャイフの物語
第五十七日
ゴメレス一族のシャイフの物語のつづき
第五十八日
シャイフの物語のつづき
第五十九日
ゴメレス一族のシャイフの物語のつづき
ウセダ一族の物語
第六十日
ゴメレス一族のシャイフの物語のつづき
第六十一日
大団円
訳注
地図
通覧図
訳者解説3〔ゴメレス一族の秘密――放浪の果てに〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

100
大幅に改変された後の部分だけあって下巻はカラーが異なる。理性か、信仰かという近代の欧州人が直面した命題を掘り下げる。その中枢を担っているのがベラスケスだ。何もかも演算化する幾何学的分析の切れ味や体系化は読み応え抜群で、結局無限の概念を持ち出して合理主義を皮肉って信仰に着地するが、作者はいずれかの宗教に肩入れしているわけでもない。ストーリーにしても残るのは相対主義の底なしの空洞のようなものだ。作者ははぐらかす様に核心を出さない傾向がある。言辞も構造も異端中の異端だが、設定の精巧さは圧倒的。執筆20年の力作。2025/01/20

KAZOO

94
やっと読み終わりましたが、全体を理解することは難しかったようです。最後に参考としてこの物語の入れ子構造の解説がありました。これを最初にもってきておいてくれればもっとはなしは理解しやすかったと思います。一つ一つの話は面白いのであまり不満はありませんが再度読むときはこの解説と照らし合わせ読もうと思っています。奇書の類に入るのでしょうね。2024/01/10

syaori

71
下巻でも、恋の幻想と現実、知の探求などを新大陸、欧州、アフリカと、世界を股にかけて語る物語から物語へと渡ってゆくその果てに、異教徒への追放令が出る中、イスラーム、ユダヤ、それ以外の宗派やキリスト教徒が暮すシエラ・モレナの山中に、その多様な人々が絡み合うようにして隠してきた主人公の母方の一族の野望と秘密が現われます。それは明かされた途端に消えてしまうのですが、神がどんぐりに「子孫の頭上で日陰を作る森を込め」るように、作者はこの物語に多様な世界の人々が宗派や民族を超えて交じり合う世界を込めたように思いました。2023/03/03

藤月はな(灯れ松明の火)

62
最終巻は宇治十帖宜しくな政治絡みの物語が多し。しかし、今まで物語に出てきた、登場人物たちの関係性が回収されるので脳内アドレナリンも大放出!第41日で全ての登場人物勢揃いは狡いよ!旧約聖書張りの来歴のゴメレス一族、数学で恋愛を証明しようとするペドロに笑いました。ペドロ、真面目に相手にするのが才女、レベッカで良かったね。それにしてもエルビラとトレスの愛の着地点に絶句する事になりました。愛し合う従兄姉の為に一肌脱いで副王と結婚するも女装がバレる事での鞭打ちの刑に怯えるアバドロの心配は一体、何だったんだ・・・。2023/03/28

彩菜

53
小さな木の実の中に将来の森が隠されていたように、無関係に見えた幾つもの身の上語りは重なり絡み、その全体が若者の身の上に関する物語-つまりはゴメレス一族の豊かに繁る家系図へと伸び広がってゆきます。永々と続き続いてゆく枝々、その全てが自分に繋がりまた繋がってゆく事を若者は識るのでした。…結局ゴメレスの秘密も黄金もただ語り得ぬ何かの象徴だったのではないでしょうか、受け継がれ再生され続いて行くそうしたものの。辿り着くとすぐに消えてしまいますが、物語のはじめ道に迷った若者が、この後二度と迷う事はなかったようです2023/08/14

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