内容説明
■あらすじ
市井で働くはずが後宮に転属となった新米女子医官、李翠珠。
ある日、郊外の村で「天花」と呼ばれる疫病が発生したと報せが入る。莉国では患者の痂皮を接種して免疫を得る術が確立されており、翠珠は痂の採取のため村に向かうことに。だが、都に戻る際に《枯花教》と名乗る団体が医療反対運動を行っているのを目撃。どうやら監察官の青年、鄭夕宵もその団体を調べているようで……?
医療の光と陰を見つめる、中華お仕事ミステリ第二弾!
■登場人物
李翠珠(りすいしゅ)
女子太医学校を首席で卒業し、研修中の新人女医。
市井の医院で働くことを希望していたが、ひょんなことから内廷(後宮)勤務に――。
鄭夕宵(ていゆうしょう)
御史台の若き官吏。
正義感が強く、まっすぐで公明正大。
内廷の事件を捜査することが多く、よく妃嬪の住まいに出入りしている。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
25
ある日、郊外の村で疫病「天花」が発生したと報せが入り、痂の採取のため村に向かった李翠珠が、都に戻る際に《枯花教》が医療反対運動を行っているのを目撃する第2弾。莉国では患者の痂皮を接種して免疫を得る術が確立されているものの、それに医療に反対する運動をしている団体がいて、その団体を監察官の鄭夕宵が調べているという構図になっていて、思わぬ形で罹患した辛い過去があれば、命さえ助かればいいとはなかなか思えないのも分かる話で、接種に関して現代と同じように反対派が出てくるような世界はまだ自由があるのかもしれないですね。2024/03/25
あずとも
5
中華後宮医療ミステリの第2弾。主人公が医療の陰からおこされたある事件の謎に迫る。「天花」と呼ばれる疫病とその患者の痂皮を接種して免疫を得る今でいう予防接種の術とその副反応の問題に医療反対の自然派団体と現代と同じような状況なのが不思議だけど面白かった。恋愛要素がほぼ無いのも珍しい。2024/02/25
むぎむぎ
2
3巻目もあるといいなぁ。2024/03/07
早帆ママ
1
新型コロナワクチンと、男女逆転大奥を思い出した。2024/03/25
にんじん・かろちん
1
とてもよかった。恋愛が結構含まれている中華ミステリーではなくて、本当に中華ミステリーでした。やっと微恋愛要素あるかなって感じで次回も楽しみにしております。久々に本屋に出向いて良いもの見つけました。2024/02/25