光文社文庫<br> 或るギリシア棺の謎

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光文社文庫
或るギリシア棺の謎

  • 著者名:柄刀一【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 光文社(2024/02発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334102081

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内容説明

カメラマン南美希風と法医学者エリザベス・キッドリッジは、篤志家、安堂朱海の弔問に訪れていた。だが、彼女の死は自殺か他殺の疑いを招き、さらに未解決なままの朱海の孫娘殺害事件の謎をも呼び寄せる。不意に現れる脅迫状。光るタイプライターの文字。ギリシア意匠の棺の周りで起こる不可解な出来事の数々は、いかなる真相を語るのか。柄刀版《国名シリーズ》第二弾!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

geshi

30
謎にキャッチ―さが無く文章が所々引っかかるが、マイナス面を払拭するロジックは本格推理の芸術品。祖母の死は自殺か他殺か?4年前の事件の犯人は?脅迫状はどうやって置かれたのか?という謎の引きが弱く、一族内で互いに疑いを抱き一触即発の緊張感を持ちながらじわじわ進むストーリーはなかなか読み進めにくかった。しかしそれらを乗り越えた先で展開されるロジックの楼閣は美しく堅牢。犯人の操りの可能性を排除し、本物の手掛かりを元に築かれる推理にただただ酔いしれ、思いもよらぬ真相へと導かれる本格推理でしか味わえない愉悦。2024/03/07

ち~

22
国名シリーズ②老女の病死に葬儀の直前に浮上した疑惑。それは自殺か?殺人か?四年前の事件の関連は?全過程がかなり閉塞的な状況で進行する地味な展開だが、細やかに提示されてきた謎や違和感を美希風により論理的に解かれるラストに引き込まれた。美希風の生真面目な推理はやっぱり良い。2024/02/24

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