内容説明
スティーヴン・キングが描く、不可能な事象の裏に潜む圧倒的恐怖
惨殺事件の罪を無実の男に着せた〈アウトサイダー〉。悪意に満ちた「それ」を倒すことはできるのか。
ラリーが少年の遺族によって殺された。警察は捜査の終結を宣言するが、刑事ラルフは違和感を覚える。探偵の手も借り独自に再捜査をはじめたラルフ。過去の類似事件を辿る中で、他人の姿に変身し凶行に及ぶ〈アウトサイダー〉の存在が見えてきて……。恐怖の帝王が圧倒的緊迫感で不可能犯罪を描く、傑作巨編。解説・朝宮運河
※この電子書籍は2021年3月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケンイチミズバ
72
悪とは得体の知れないもの。人間のすることとは思えない犯罪。だとすると人間ではないモノが犯人なのかも知れない。可能性を頭から排除しなかった面々はラストでいよいよ。ホリーのキャラがとてもいい。闇に立ち向かう光のようで。ただ、おばあちゃんに近い年齢なんだろうし、内向的で、少し神経過敏にルーティーンを遵守しなくては落ち着かない。そのホリーが物体Xに向かってあれほどの放送禁止用語をぶちかまし、しまいに自作の武器で叩きのめす。家族愛と誠実な気持ちと、そして正義を信じる強い心が悪を倒したのか。それにしても犠牲は大きい。2024/03/15
ひさか
20
2021年3月文藝春秋刊。2024年1月文春文庫化。驚くべき異能力を持った犯人を追い詰めるホリー・ギブニーが魅力的。下巻も長かったが、ラストで心が晴れた。2024/02/14
ロックスターKJ
3
評価:★★★★☆ 4点 下巻はホリーが探偵役となり、ホラー小説となる。ホリーが周囲を徐々に説得していくところ、洞窟での戦いが読みどころだった。読後感もよく面白かった。2024/04/09
吉田正
2
加速度的に楽しくなる2024/02/02
mcbook
1
☆2 アメリカ的会話がどうしても冗長に感じてしまうことや、最後のあっけない感じなど、今一つだったな。2024/03/30