内容説明
王国北部の反乱に立ち向かうも、大司教ヨハンの未来予知の力によって行動を読まれ続け、苦戦を強いられたエルメス。窮地に立たされたリリアーナ陣営だが、エルメスはひとり冷静に反撃への緻密な作戦を創り上げていく。
その作戦の重要な鍵となるのは、“最も弱い”リリアーナで――!?
一方家族を人質に取られてエルメスと敵対することを強いられていたニィナは、ヨハンの持つ予知能力の真相を知るとともに、自身もその力を手にしてしまう。
そこで見たのは「次の戦いエルメスが死ぬ未来」で――!?
その未来を自らの力で壊すため、ニィナは孤軍奮闘するが……!?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
30
リリアーナの王位継承権の足場を固める目的で北部反乱を引き起こしている教会を止める為に様々な策を講じるも、教会の要人であるヨハンの未来予知によってことごとく策を潰されるエルメス。そんな2人の駆け引きを中心とした今巻は今まで以上に頭脳戦よりで面白かったですね。その中でも自らの血統魔法の性質の所為で剣の才能ごと塞ぎ込んでいたニィナを導くエルメスが印象的で。そして北部反乱の一件を通じて味方陣営の強化に成功した一方で、更に混沌を深めていく王位継承戦から目が離せませんね。2023/12/28
よっち
28
王国北部の反乱に立ち向かうも、大司教ヨハンの未来予知の力によって行動を読まれ続け、苦戦を強いられたエルメス。リリアーナ陣営は窮地に立たされるも、冷静に反撃への緻密な作戦を創り上げていく第六弾。分析の結果、作戦の重要な鍵とされたリリアーナ。一方家族を人質に取られてしまいエルメスと敵対することを強いられ、ヨハンの持つ予知能力の真相を知るとともに、自身もその力を手にしてしまうニィナ。今回エルメスだけでは打開できない局面を、鍵を握る二人の少女や仲間たちも加えた駆け引きで打ち破ってみせた展開はなかなか良かったです。2023/12/22
紅葉
9
サブタイトルからして面白さが確約された本巻。めちゃくちゃ面白かったです。今までのエルメス単騎無双が封じられて始まる北部反乱の最終局面。未来予知能力を持つヨハンからのエルメス潰しを支える周囲のヒロイン達が非常に良かったです。また、何といっても本巻はニィナの活躍が最高でした。家族から追い出された原因となった魅了の魔法を美しいものに変えて戦い続ける姿はまさしく「世界を変える恋の魔法」そのものでした。ヒロインレースからも一歩先に踏み出したニィナ。これからも非常に楽しみです。2024/01/16
