内容説明
これは実話であり、登場するすべての人物・団体は実在する――。南綾子31歳、独身、売れない小説家。冬の夜、かつて「クソ男・オブ・ザ・イヤー」を授与した山田が現れ、わたしに婚活を命じる。遊び相手に殺されて幽霊となった山田は、わたしの婚活成功を頼みに成仏を狙うらしい。お料理合コン、お見合いパーティ、漁師の嫁募集。奮起しては絶望する綾子だったが。熾烈で切実な婚活小説！（解説・豊島ミホ）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
えんちゃん
60
美容室で読んでいて何度か吹き出してしまった。南さんの毒舌と鋭さが冴え渡るアラサー女の婚活物語。深く考えずにみんながするからと若さと勢いだけで結婚する時代ではないんだね。シリアスなテーマだけど南さんの文章が面白くてとても楽しい読書タイムだった。あとがきが豊島ミホさんなのも嬉しい。2024/06/28
優希
38
面白かったです。ここまでありとあらゆる婚活をする門だと呆れもすれ、笑えもすれ。奮起しては絶望するけれど、綾子は決して諦めない。切実な婚活に今日もまた挑むのです。2024/07/25
ゆきらぱ
29
南綾子さんにハズレ無しです。面白かった。婚活する人を好きになれない綾子のジレンマを感じた2024/01/25
assam2005
23
これでもか！これでもか！とありとあらゆる婚活をやってみる主人公・綾子。いや、コリャないわー。なんか無理、絶対無理！ピンと来ない男性達を次々と切っていく。気になるのはクソ男ばかり。でも結婚したいのは「いい男」。ピンと来ないのは相手ではなく、結婚することのようにも思えた。誰かを好きになりたい。けど、「誰か」であって、「この人」とは思えない。勢いで突っ切ってしまわなくては結婚という波は乗り切れない。理性で考える結婚と、感情で考える結婚のズレは今日も婚活に勤しむ女子を悩ませる。2024/07/10
LUNE MER
18
ドラマから入ってのだが、ドラマ化にあたってかなりアレンジが入っていることが分かる。ドラマのノベライズ感覚では読まない方がよいかも。ラストでは「この後の２人の関係はどうなるんだろう？」と少し期待させる余韻を残すわけだが、冒頭で壮大に著者本人が現況報告(ある意味ネタバレ)をしているので、実現しなかった世界線に思いを馳せてしまう。2024/03/13
