新潮文庫<br> 華のかけはし―東福門院徳川和子―(新潮文庫)

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新潮文庫
華のかけはし―東福門院徳川和子―(新潮文庫)

  • 著者名:梓澤要【著】
  • 価格 ¥1,045(本体¥950)
  • 新潮社(2023/12発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101211855

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内容説明

家康の孫娘、和子(まさこ)は「徳川の血を引く天皇の誕生」という悲願のため、後水尾天皇のもとに入内した。二度と、江戸の土は踏めぬ――。一触即発の朝幕関係、待望した皇子の夭折(ようせつ)、夫帝の突然の譲位。次次と襲いかかる荒波を持ち前の天真爛漫(てんしんらんまん)さと芯の強さで乗り越え、彼女は両家の対立を超えた存在となってゆく。歴史上唯一、皇后となった徳川の姫の、稀有(けう)な生涯を描いた大河長編。『華の譜』改題。(解説・近藤サト)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エドワード

21
最近、江戸初期の作品をよく読む。視点が変われば、人物像も変わるのが歴史の醍醐味だ。後水尾天皇と東福門院和子の長い生涯。徳川秀忠の娘で十四才の和子が入内するのは大坂の陣の時代。天真爛漫な少女は、複雑怪奇な都で孤軍奮闘し、様々な人々を受け入れていく。盤石の幕府の威信が時に効き、時に弱点となる。片や血気盛んな天皇は、幕府の法度「天皇諸芸能の事、第一御学問也。」に激怒しながら、逆手に取って、京都を文化の都とすべく励む。実に大勢の血縁の人々が来ては去る。東西の反発は融和を産み、文化の実り豊かな二人の晩年が美しい。2024/03/22

mahiro

16
幼なくして徳川の威勢と権力の象徴の如く後水尾天皇に嫁いだ中宮和子、周りは全て敵意に満ちた内裏、しなやかで強く優しい性格で後水尾天皇の頑なな心を和らげ年月を経て宮中の人々に受け入れられ、皇子皇女や公卿達の庇護者ゴッドマザーの如き幕府との架け橋と言える存在になる。作中にある夫後水尾院が造り彼女と共に寛ぎの日を過した修学院離宮は訪れた事があるが桂離宮に比べて広大で、洗練された中にも山里の雰囲気が溢れ過酷な人生を生きた二人だからこそあのような場所が必要だったのだと思えた。少し前に読んだ中宮彰子の人生にも似ている。2024/02/17

イシカミハサミ

13
長い太平、江戸時代、その始まり。 武家の世界から公家の世界へと嫁いだ女人の物語。 公家にとって“奪っていく”だけの存在だった武家。 支配する側から下向したかたちになる、東福門院和子。 家を笠に着ることなく公家の社会に溶け込もうと努力する。 大きな歴史の流れの中で何かを変えたわけではないかもしれないけれど。 その時代を生きる人にとって、大きな支えとなっただろうと思う。2024/03/14

好奇心

4
読み終わりとんでもない女性が徳川幕府創成期に存在したと驚いた、信長と家康の血を引き14歳で後水尾天皇に嫁ぎ、四代の天皇の実母・養母で国母となり公武の繋ぎ役に徹し、72歳迄長命であり、その間一度も江戸に里帰りもせず、延宝6年6月14日没、辞世 武蔵野の草場の末にやどりしか みやこの空にかえる、夫の後水尾法皇も85歳の長命であった、 彼女の名前は東福門院徳川和子  明正天皇生母 残されている木像はあどけない愛らしい丸顔でイメージそのままのようである2024/02/09

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