考えることを考える〈下〉

考えることを考える〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 550,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784791756049
  • NDC分類 100
  • Cコード C1010

内容説明

価値とはなにか。「人間はなぜ価値をもつのか。」相対主義や懐疑論を超えて、この問題にこたえるために、ギリシア以来の哲学的議論を総動員するとともに、日常的言語によって新しい概念を創造し、読むものを大胆かつ精緻な思考実験へと誘う、21世紀哲学の先駆け。哲学的人間論。

目次

第4章 自由意志(選択と自由意志;決定論および価値への帰一;応報刑)
第5章 倫理学の基礎(倫理的押し;倫理的引き;倫理的引きの構造;価値ある生活;事実と価値;価値の基礎)
第6章 哲学と人生の意味

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やまやま

10
評者も自由意志のトピック、特にジレンマを感じる事例は刑罰と責任に関する問題が多いと感じていますが、筆者からは、それは枝葉の議論で、どのように考えれば決定論の示す人間の尊厳の消滅(「経験機械」を空想した筆者風の表現ですが)から再起できるかが中心議題となります。リバタリアンたる所以でもありますが、自由な行為の積極的な説明を、非決定論として行いたい願望が随所にあります。人間にとっての価値の存在を追跡可能かつ連結可能なものとすれば、その追求はまさに自由意志です。では、正しい価値は存在するか、に戻ってきます。2022/08/06

roughfractus02

6
原題「哲学的説明」を主題とする本書は、従来の形而上学、認識論、価値論を巡りつつその前提を問い詰める。下巻は価値論の領域を人文/自然の両科学から様々な思考実験によって書き換える。自由意志では自由意志が存在しない決定論的世界から自由意志を問い、倫理学では道徳を力と捉え、力学的に押す道徳(行動を促す)と引く道徳(行動を引き寄せる)として区別して、前者を古代ギリシャ以来の倫理学、後者をユダヤ的伝統に割りあて、両者の均衡と調和の可能性を探る。さらに「人生の意味」は哲学的説明の有効性をも問う価値の実験と捉え直される。2018/06/12

なつき

5
【はしプロ哲学23】『考えることを考える(下)』読了。ロバート・ノージック。坂本百大訳。青土社、1997年。はしプロとして読んだんだけれども、まー、この本のおうわさは哲学徒としてかねがねという感じよなあ!現代そしてこれからにおいて哲学を営むひとは読んでおいたほうがいい気がする。2017/08/11

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