一万両の首  鍵屋ノ辻始末異聞

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一万両の首  鍵屋ノ辻始末異聞

  • 著者名:木内一裕【著】
  • 価格 ¥2,189(本体¥1,990)
  • 講談社(2023/11発売)
  • ポイント 19pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065334690

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内容説明

時は寛永、戦乱の世からわずか15年。
男たちが自らの生き様を貫けた最後の時代。
「日本三大仇討ち」の裏にあったのは
ここでしか生きられなかった武士(もののふ)の矜持(プライド)。

生きるため、命はとうに棄てた男たち。
たったひとりの小姓の命から巻き起こる、
旗本8万騎vs.外様大名31万石vs.浪人(アウトロー)10万人の激突。

寛永7年。事の始まりは備前岡山藩で起きた殺人事件だった。主君の寵愛を受ける小姓を惨殺し、追われる身となった河合又五郎は江戸に逃れ、旗本・兼松又四郎に匿われる。
一方、江戸の長屋に暮らす浪人の市岡誠一郎。用心棒などで糊口を凌ぐ日々の中「腕の立つ剣客を探している」という呼びかけで、ある屋敷を訪れることになる。
河合又五郎、兼松又四郎、そして市岡誠一郎。
3人の武士がそれぞれの矜持が相まみえるとき、本当の「戦国」が終わる。
日本三代仇討ち「鍵屋ノ辻の決闘」の背景には、本物の侍がいた。

『藁の楯』『アウト&アウト』の著者が初めて挑む
「もうひとつ」の真実を描く「新・時代小説」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんたろー

121
江戸時代の「外様大名vs旗本」を描いた物語…木内さんの時代ものは『喧嘩猿』が面白かったので期待していたが…決してツマラナイ訳ではないのだが、似たような名前が多いのとページ数の割に登場人物が多くて把握に手間取るのが煩わしかった。慣れると面白さが増してきたし、浪人・誠一郎を主役として楽しめた。誠一郎の妻・ふみとの関係性が物語に大切な「情」を巧く膨らませてている。残念なのは、史実である「鍵屋の辻」自体を殆ど知らないので、その異聞と言われても真の面白さが判らなかったこと。そろそろ、シリーズの続きも書いて欲しい♬2024/04/05

ツン

76
主役級のうちで2人はもののふ、誠一郎が木内さんの描く他の小説の探偵さんみたいのキャラだなと思いました。2024/02/04

aki☆

67
『喧嘩猿』以来の木内さんの時代物。聞き覚えのある名前があるにはあったけど史実を基に描かれているとは思わなかった。読後検索したら、本当に寵愛する小姓を殺され怒り狂った外様大名と切った男を匿う旗本の争いがあって驚いた。そこに集められた浪人と公儀の思惑が加わっていてとても楽しめた。ただ読み難さもあった。只でさえ似たような名前が多くて人物把握が困難ないのに、名前が長い!官職名まで入れられては誰が誰だか…。読み辛くても木内さんなら喜んで読むけど、たくさんあるシリーズの続きも読ませて欲しいなぁ。2024/01/11

hirokun

45
星3 私は歴史小説、時代小説は好きでよく読んでいるが、この作品は三大仇討の一つからヒントを得て、公儀、外様大名,旗本の三者間の葛藤をテーマにストーリを展開している。江戸初期の時代で、まだ、戦国時代の残滓があり、江戸幕府の体制整備に向けて進んでいる中で起きた事件の幕引きの進め方と三者間の意地の張り合いを軸に進展していく。私の好みからすると今一つ深掘りの足りなさを感じた。2024/01/06

ヒデミン@もも

43
騙されたー。騙された私が馬鹿なんでしょうよ。あの伊賀の鍵屋の辻かと思ったら始末異聞とついていた。伊賀はいの字も出てこない。あの『嘘ですけど、なにか?』『小麦の法廷』と同じ作者とは思えないちゃんとした歴史物。ただ、そうね登場人物の名前がややこしすぎて、そこが引っかけかと思ったほど。夫婦愛と事件の顛末がなかなか良かった。2024/03/12

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