善と悪の生物学(上) 何がヒトを動かしているのか

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善と悪の生物学(上) 何がヒトを動かしているのか

  • ISBN:9784140819456

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内容説明

人はなぜ人を殺すのか? そしてなぜ悲しむ人に寄り添うのか? 善悪の分岐点を探る

人間は戦争や暴力のような「最悪の行動」と、協力や利他といった「最善の行動」のどちらも選択しうる。その善悪を分けるものは何か? 上巻では、ある行動の瞬間から、その一秒前に脳内で起こっていること、数秒から数分前の感覚刺激、数時間から数日前のホルモンの状態……と時間を遡り、行動を決定する要因を探る。マッカーサー基金を受賞したスタンフォード大学の天才教授が、脳神経系の働きから行動の進化までさまざまな分野の知見を駆使し、人間行動の根源に迫る壮大な旅!

【内容】
序章
第1章 行動(本書の問題意識)
第2章 一秒前(神経生物学)
第3章 数秒から数分前(動物行動学)
第4章 数時間から数日前(内分泌学)
第5章 数日から数か月前(ふたたび神経生物学)
第6章 青年期――おい、おれの前頭葉はどこだ?(脳科学)
第7章 ゆりかごへ、そして子宮へ戻る(発達心理学)
第8章 受精卵まで戻る(遺伝学)
第9章 数百年から数千年前(文化人類学)
第10章 行動の進化(進化生物学)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

くさてる

15
正直言って、難しい部分も多いので、自分が完全に理解できた自信はない。けれど、著者もその(一般書としては)難しい内容であることに気を配っていたのか、丁寧な注や(これが面白かった)、嚙み砕いた表現、イメージが湧きやすい事例などをふんだんに盛り込んでいたので、上下巻を読破することが出来ました。感想は下巻で。2024/03/16

人生ゴルディアス

7
ある人物が特定の一瞬にある行動をとったとして、ミクロ秒では脳内の神経伝達物質が行動を誘発しているが、それはその数秒前に脳の特定部位を刺激するホルモンが出たせいで、数時間前には特定ホルモンが出やすい状況に脳が陥っていたし(例えばストレス)、数日前にはそんな状況に陥るきっかけがあって(失業)、数年前にはその予兆があって(学校で勉強をろくにしなかった)……みたいに、ある一瞬の行動の原因のスケールを、ミクロからマクロ、文化、進化にまで広げて考察するというすごい試み。正直キャパオーバーだが、面白くはある。2024/01/03

アヒル

4
Youtubeにアップされている著者のレクチャーもおすすめ。落ち着きのある話し方がいい。 https://youtu.be/NNnIGh9g6fA?si=t-76fN5oyBVbBKuj2024/03/17

aki

4
攻撃、競争、協力、共感といった人間の行動はなぜ起こるのか?を考えるとき、「生物学的」側面と「心理学的」または「文化的」側面を区別することは意味がない。一秒前に脳内(扁桃体や前頭葉)で何が分泌されたか、数分前に接した刺激、数日前に分泌されたホルモン、数ヵ月前に強化されたニューロン、青年期の前頭葉への仲間関係の影響、子宮の中で浴びたホルモン、乳幼児期の逆境体験、そもそもどんな遺伝子を保有して、どんな文化で生きているか、等々、原因は複雑に影響し合い、明快な原因(ひとつの脳領域や遺伝子)は存在しない。2024/01/14

タキタカンセイ

2
原題は『Behave The Biology of Humans at Our Best and Worst』。「最高と最悪」と「善と悪」はだいぶ違うと思う。その時「最高」だと思ってやったことが「最悪」だった、ということは歴史ではよくあることだから。邦題に関する疑問はともかく読者は「最高」と「最悪」の原因を求めてゲノム、ニューロン、遺伝子、ホルモンなどへの旅に誘われることに。語り口は平易なのですがその幅の広さに正直戸惑いました。でも面白い。安易に「結論」を求めるのはナンセンスだと思い知りました。2024/03/20

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