中公文庫<br> 散華 紫式部の生涯(下)

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中公文庫
散華 紫式部の生涯(下)

  • 著者名:杉本苑子【著】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • 中央公論新社(2023/10発売)
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  • ISBN:9784122074170

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内容説明

越前から帰京した小市は長年言い寄られた宣孝とついに結婚するが、夫の裏切りに心は冷えきり、三年にも満たぬうちに死別する。
心にあいた穴を埋められずにいるなか、清少納言や和泉式部の傑作に心打たれた小市は、『源氏物語』執筆を開始。たちまち高い評判を得ると、藤原道長の強い求めに応じて、中宮彰子に出仕する。
数世代にわたる帝をとりまく非情な権力抗争や、人々の無常を肌身に感じつつ物語に昇華させ、源氏物語を完結させた紫式部の生涯を描く。〈解説〉山本淳子

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

がらくたどん

65
物語好きで内気な割に頑固者の少女が「紫式部になる」とはどういう事であったかが語られる下巻。葛藤の多い短い結婚生活・勢力図の変化による実家の浮き沈みや政治の理不尽を見聞きする体験の蓄積が、批判的に見ていた「枕草子」に託した清少納言の中宮定子への想いと文章が持つ無形の力に触れて「書いてみたい!わたしも」という衝動に繋がる場面が好きだ。娘彰子の後宮に知識人を迎えたいという道長の意図で子持ちの未亡人となっての宮仕えが、かえって昏い「宇治十帖」を書かせ絢爛な恋愛譚の裏に政治小説の要素が加味されたとの分析も面白い。2023/12/19

ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪

18
ついに後編読み終わりました。史実でもよく知られている越前に同行したとこから三条天皇の時世まで書かれている。世に知られてる紫式部とはまた違って〈小市〉といいう感情表現と大胆さが面白い。たまに弟〈惟規〉の口がたっしゃな会話には傑作。彼女のまわりには色んな家族がいてそれが物語だったのかなもしれない・・。2024/01/26

coldsurgeon

6
源氏物語作者・紫式部の一代記後編。主人公小市が越前国司として赴任する父に同行するところから始まる。中央政府は、国司などの地方官が集めた貢税をただ吸い上げる機関に過ぎず、政治そのもは国衙の地方官たちの手でのみなされているという、その時に持ったのかもしれない。源氏物語を楽しみの書として書き始め、その後、道長の手により中宮彰子を飾る女房になるわけだが、権力闘争の宮廷を見続けるうちに、書く物語への想いは変化していった。自分のために、自分の気持ちを物語の中に込めていったのだ。紫式部のひとつの見方であろう。2024/01/26

BECHA☆

4
越前から戻って怒涛の人生を一気に。2024/04/06

京橋ハナコ

3
大河に触発されて読んだ本。上達部も受領も藤原氏ばかりでなかなかこの人はどの藤原氏だと区別するのが大変。永井路子氏の道長像と正反対でこれはこれで面白かった。ただ、彰子さんはどうでしょうね。ある程度の家のお姫様方にとって実家はすごく重いようですが。 小市さんの物書きとしての姿勢は杉本苑子氏の姿勢の反映でしょうか?2024/03/19

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