内容説明
かるたや坊主めくりなどでお馴染みの百人一首に秘められた謎と暗号に人気歴史作家が挑む!
「短歌の名手・藤原定家は、わざわざなぜ“駄歌を選んだのか」「天智天皇と持統天皇を“無敵札にしたゲーム『青冠』の謎」「百人一首は敗れた皇族の救済歌集!?」など。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
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百人一首が作られた目的がどうでもよく思えてきてしまったくらい定家の人生から見た激動の時代であるとか、蘇我氏から藤原氏へ、万葉の世の話が面白かった。割とヤンチャだった後鳥羽院に「あいつアカンわ」と言われる定家も笑える。「定家が選んだ百首」という認識から大分脱却したかな。定家と実朝との関係もすごく興味深い。実朝の歌もっと読んでみたい。彼らは直接会ったことはなかったのかな。百人一首の暗号に挑戦した過去の著作者の説にも触れていて良かった。2017/03/02
GOKU
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「絢爛たる暗号」で織田正吉により百人一首は後鳥羽上皇への鎮魂をクロスワードにして織り込んだものだという説が出ると、「百人一首の秘密」で林直道も歌織物と断じた。これらはパズルを解くことに力を入れていてそれが面白かったが、今回はどんなクロスワードを完成してくれるとのか期待して買ったのだが、この関祐二の書は天智持統の時代まで遡り、天皇家と藤原氏の関係をもとに定家が何故百人一首を作らねばならなかったかを説明したものだった。クロスワードを楽しむ事が出来なかったので不満は残るが、歴史の勉強には十分なった。2013/01/08
しろくま
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藤原定家、後鳥羽院の内面にまで踏み込んだ推理は十分に楽しめました。 参考文献も読みたくなりました。2013/03/16
たけとり
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関先生の本にしては珍しく時代が最近だなーと思ったのと、参考文献に高田先生の「QED百人一首の呪」があるはずとページを開いたら載っていたので購入。「絢爛たる暗号」から「QED」に至るまでの説を解説&踏まえて、定家はより藤原家としての意図を持って編纂したという内容でした。百人一首のパズル的な解説よりも歴史の流れを追うのがメインなので、「絢爛たる暗号」や「QED」を読んだ人向けな気がする。2013/03/06
由良
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この本の話が、もし事実ならちょっとショックだな、と感じた。 (中臣鎌足の素性~日本書紀と万葉集の関係(背景)のあたり)2013/01/09