内容説明
3代氏康と4代氏政の治世で領地は240万石にもなり、北条氏は東国に覇を唱えた。しかし5代氏直の時、豊臣秀吉による小田原征伐が始まる。100年にわたり民とともに生きた北条氏の興亡を、二人の歴史作家が書き継いだ奇跡の歴史巨編、堂々の完結。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タッキー
13
秀吉ものを読めば、最後の小田原征伐くらいにしか登場しない北条家。関東の覇権を巡って上杉、武田とここまで争っていたとは意外でした。そしてだいたい真田ものを読めば北条家は悪者扱いに書かれていますが、視点が変われば当然変わるもの。北条家の見方をしたくなりました。滅亡に至る家庭は、気の毒の一言。秀吉のやったことは、家康が豊臣家を滅亡させたことと一緒かぁと感じ、戦国時代の無情さを改めて痛感しました。面白かったです!2024/02/04
只三郎
11
武田信玄、上杉謙信等と魅力的な武将は数多くいるが、魅力的な一族となると北条家だと感じた作品だった。 ただ、四代目北条氏政の豊臣政権に対する対応の遅さが残念だったかな。織田軍が迫ってきた時には迅速に同盟関係(ほぼ臣下扱い)を築いたのに対し、豊臣政権の時の対応の悪さが残念に感じる。 色々な事情があるかもしれないが、対応を間違わなければ北条家は滅びることはなかったのかもしれない。2024/04/09
てぃと
8
史実のとおり最盛期を経て北条家は五代氏直の代で遂に滅んでしまう。関東に築こうとした王道楽土は秀吉の元に屈してしまうのですが、「滅びるのではなく役割を終えた」という氏直の言葉がじ~んと胸に響きました。史実に沿った話ではありますが、北条目線でのストーリー展開が実に新鮮に感じました。大河向きの作品だと思います。2024/01/12
田中峰和
5
北条家の滅亡は四代目氏政であると歴史は物語る。武田信玄の娘梅を室としていた氏政は、信玄が北条を裏切ったために離縁せざるを得なくなった。父氏康の命令に従ったのだが、梅に希望を持たせるため、信玄との仲が復活すれば復縁できると言ってしまった。戦国武将が持たなければならない厳しさをもたなかった氏政は、豊臣政権への対応にもしくじった。上杉、武田とのみすくみ状態では一定の安定が保たれていたが、全土支配を間近にした秀吉には氏政の甘さは通用しなかった。結局、北条家滅亡の責任、その汚名をきることになったのだ。2025/02/16
かずぺん
4
北条家から見る織田・豊臣・徳川のそれぞれが見える。戦国時代を生き抜いた北条家の生き様を実感できた。感動の書です。2023/12/13
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