内容説明
鷽替(うそかえ)、付子(つけこ)、盗蜜(とうみつ)…
江戸の「鳥」たちをめぐる謎の答えは?
血のつながらない兄妹が営む、
江戸の飼鳥屋(かいとりや)「かなりあ堂」。
妹・お遥(はる)の過去を知る人物が現れて――
書下ろし連作時代ミステリー!
〈講談社時代小説文庫〉
江戸の飼鳥屋「かなりあ堂」を兄と二人で営むお遥。
血のつながらない兄妹はそれぞれ辛い過去を持っている。
馴染みの棒手振りの太助の様子がおかしいと気づいたお遥は、持ち前の行動力を発揮して原因を探る。
やがて彼女の過去を知る人物が現れて――。
「鳥」が謎をよぶ連作時代ミステリー。〈文庫書下ろし〉
【主な登場人物】
お遥【はる】 「かなりあ堂」の看板娘。齢十七。商売に不向きな兄を何かと手助けしている。
徳造【とくぞう】 お遥の兄。小さな飼鳥屋を妹と二人で営む。ある事件で実の家族を亡くした過去を持つ。
伊織【いおり】 鳥見組頭・八田家の嫡男。鳥見役として御鷹場の御用をしている。飼鳥屋に出入りする。
お佐都【さと】 大名平岡家の女中。鳥好きのお方様のため鳥の世話に明け暮れる。飼鳥屋の客の一人。
目次
第一話 鷽替
第二話 付子
第三話 盗蜜
第四話 聞做
第五話 抜荷
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
43
かなりあ堂のお遥の出生の秘密がわかる。鶯の「付子」の話では別のシリーズを思い出したりしながら読了。徳造とお遥の関係とキャラにもう少しインパクトがあるとより楽しく読めそうな気がする。2024/07/04
アニータ
2
2冊目。かなりあ堂の妹、お遥の出生がついに明らかに。1作目より読みやすかった。出生や事件の背景がわかって、これでおしまいという感じなのかな?それとも続くのかな?ぜひ続きを読みたいというところまではいきませんでしたが。2023/12/28
yuzi
0
「かなりあ堂迷鳥草子」シリーズ第2弾。ついにお遥ちゃんの出自が明らかに!様々な鳥に絡めた5つの短篇連作。「鷽換」は鷽、「付け子」は鶯、「盗蜜」は雀、「聞做」はホトトギス、「抜荷」はタイトルとは直接関係ないけど、なんと嘴広鸛。実際に江戸時代に輸入されたことがあるかは不明だけど。どの話も面白かった。抜荷の話、続きがありそうな予感。だってそうじゃないとあの老女の顛末が物騒すぎる。次作に期待!2025/02/28