内容説明
「終わり」が語られながらも、“その先”が見えてこない資本主義。資本主義の概念を大幅に刷新し、“その先”へ行くための原理を示した決定的論考! 異なる世界の可能性。
目次
はじめに/第1章 終わらぬ終わり/1 「下部構造/上部構造」図式を超えて/2 賭博と黙示録/3 時間かせぎの資本主義/4 安楽死か、それとも終わらない延命か/5 量子論の裏返し/6 生産力と生産関係の矛盾/7 ただ一つの資本主義が残る?/第2章 剰余価値はいかにして生まれるのか/1 労働価値説・再考/1‐1 資本主義経済とは/1‐2 流通の公式/1‐3 抽象的労働/1‐4 資本主義のもとでの貨幣──商品の物神性/2 利子の謎/2‐1 利子生み資本/2‐2 罪の中の罪/2‐3 メディチ家の金融技術/2‐4 ヴェネチア市民は何になったのか/3 予定説の逆説/3‐1 資本主義の精神……時は金なり/3‐2 カルヴァン派が有力だった地域/3‐3 予定説の謎/3‐4 一神教の理念型/3‐5 「予定説」を信ずると……/3‐6 商品の「命がけの飛躍」──最後の審判としての/3‐7 「終わり」の反復/4 剰余価値の生成/4‐1 標準的な説明/4‐2 商人資本/4‐3 相対的剰余価値/4‐4 価値体系の時間的差異の含意/4‐5 創造的(自己)破壊としてのイノベーション/4‐6 勤勉革命 Industrious Revolution の本態/4‐7 資本主義的衝動/5 資本としての概念、そしてコギト/5‐1 平均利潤率と総資本/5‐2 概念を生む概念/5‐3 資本の極限としてのコギト/第3章 増殖する知──資本のごとく/1 剰余権力/1‐1 規律訓練型の権力/1‐2 絶対王政の権力/1‐3 不可視である限りで……/1‐4 剰余権力/1‐5 承認の循環を超えて/2 科学革命の可能条件──万有引力から考える/2‐1 科学革命/2‐2 タブローとしての絶対空間・絶対時間/2‐3 武器軟膏と万有引力/2‐4 共感と反感のネットワークとしての宇宙/2‐5 最後の魔術師としてのニュートン/2‐6 鶏と神/2‐7 抽象的労働力と物理学の「力」/3 増殖する知/3‐1 剰余知識/3‐2 「われわれは知らない」/3‐3 「知への欲動」はない/4 経験をまったく信じていないのに……/4‐1 認識と経験の分離/4‐2 認識と経験のひとつの主体/4‐3 経験を信じられないのだが……/4‐4 common の地位の逆転/4‐5 真理の内容的普遍化と社会的普遍化/5 知の階級的な分布/5‐1 智恵と技術知/5‐2 「知は力なり」──資本主義とともに/5‐3 真理ではなく「真理の候補」/6 懐疑と信仰/6‐1 空白のある世界地図/6‐2 懐疑と信仰の合致/6‐3 理性の不安とその克服/6‐4 帰納法/6‐5 プラグマティズム/6‐6 投資と探究、そしてアブダクションとしての予定説/第4章 神に見捨てられた世界の叙事詩か?/1 小説という新奇な文学様式/1‐1 「小説」とは何か/1‐2 小説が登場した社会的環境/1‐3 「普通の人の日常生活」を読みたい?/2 小説の極限にある役立たない辞典/2‐1 「リアリズムの巨匠」の遺作/2‐2 二人の写字生──法外な失敗と書き写しの作業/2‐3 流行語の言説/2‐4 「知っていること」と「語ること」の関係/2‐5 問題の言説/2‐6 「国民」と「小説」/3 不可能な告白を通じて──〈主体〉の生成/3‐1 日記を書くピューリタン/3‐2 個体を捉える権力/3‐3 告白としての日記/3‐4 告白は不可能だ……/3‐5 徹底された〈従属性〉──〈主体〉の生成/3‐6 「私はパミラ……」/4 キリストの不信の回帰/4‐1 未熟児のような小説/4‐2 ひとつの足跡/4‐3 神もまた知らない?/4‐4 小説の不安/4‐5 キリストの懐疑/5 神に見捨てられた世界の叙事詩?/5‐1 小説の18世紀的段階から19世紀的段階へ/5‐2 みなし子の逆転勝ち/5‐3 チェスではなくサイコロ賭博/5‐4 偶然性の役割/5‐5 科学の場合/5‐6 「プロット」と「全知の語り手」/6 虚構性の勃興/6‐1 小説における「虚構性の勃興」/6‐2 小説と予定説/6‐3 叙事詩の時間と小説の時間/6‐4 あの駅のホームで/6‐5 可能なる人生の重ね合わせ/6‐6 現実の否定の否定/7 資本主義と連動する小説/7‐1 偏心していく人生/7‐2 「流行語/問題」の二重性/7‐3 二つの不安/7‐4 小説はどこに向かっているのか/7‐5 小説の極限としての『紋切型辞典』/7‐6 小説と資本主義/第5章 〈その先〉へ/1 科学の言説と小説の言説──無限に対する二つの態度/1‐1 絶対王政と資本主義/1‐2 無限集合/1‐3 無限に対する二つの態度/1‐4 科学にも小説にも──〈その先〉への暗示がある/2 「資本主義の終焉」の話題でもちきり/2‐1 致命的な持病をたくさんもつ病人/2‐2 偽物資本主義=本物資本主義/2‐3 「資本新世」の環境破壊/2‐4 抽象的・論理的なレベルでユートピア的ヴィジョンを/3 プロレタリアートとは何か/3‐1 労働者=消費者という矛盾/3‐2 なぜ階級は二つなのか/3‐3 労働者の規律訓練/3‐4 Klasse と kl sis/3‐5 召命の二つの力──身分から階級へ/3‐6 階級闘争──社会の「内部/外部」として/3‐7 資本に包摂されきらない知/3‐8 科学──敵か味方か/4 交響圏とルール圏/4‐1 交響するコミューン・の・自由な連合/4‐2 資本主義的な「普遍」の中で/4‐3 標準性と共通性/4‐4 関係の二重の様態──自己獲得的/自己疎外的/5 「普遍性」から〈普遍性〉へ/5‐1 究極の実例──中村哲とペシャワール会/5‐2 徹底した現地主義、しかしふしぎなことに……/5‐3 内在する外来者/5‐4 三位一体論、そして「斜めから見返される」体験/5‐5 「普遍性」を超えて/5‐6 「答え」を知らない者として/5‐7 〈普遍性〉/6 コミュニズムへ/6‐1 プロレタリアの連帯/6‐2 ランダムな太い線/6‐3 ルール圏をともなうコミュニズム/6‐4 国家/6‐5 民主主義/あとがき
感想・レビュー
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ころこ
TATA
ta_chanko
Mc6ρ助
izw
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