内容説明
魔王が倒されてから四年。平穏を手にした王国は亡き勇者を称えるべく、数々の偉業を文献に編纂する事業を立ち上げる。
かつて仲間だった騎士・レオン、僧侶・マリア、賢者ソロンから勇者の過去と冒険話を聞き進めていく中で、全員が勇者の死の真相について言葉を濁す。
「何故、勇者は死んだのか?」
勇者を殺したのは魔王か、それとも仲間なのか。
王国、冒険者たちの業と情が入り混じる群像劇から目が離せないファンタジーミステリ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 旧柏バカ一代
201
駄犬さんって40代後半だったんだ。同氏の作品は商業化率が高いので、新進気鋭な若い人が精力的に書いてるのかと思っていたが、アラフォーの人が書いていたとは、文書を読んでたら納得した。本書は魔王を討伐して数年が経ち、王女が勇者と呼ばれたアレスの偉業を編纂しながら、勇者と共に魔王を倒した剣士のレオン、回復役の聖女マリア、攻撃魔法を担う賢者のソロンからアレスについて聞いて行く。調査している感じが凄くする。そして全員アレスの事が好きだったんだなと凄く感じる。マリアのはアレだけど、お菓子屋の御主人のコメントが秀逸だった2024/06/03
サンゴ
167
努力し続けらるのも才能の一つかな。2023/10/03
岡本
156
Kindle。タイトルの通り、魔王を討伐した勇者は帰国前に亡くなり、その調査が主軸となる。勇者一行に話を聞く章の間に出会いから出発までの仲間視点と勇者視点の章が挟まり、分かりやすく話が進む。物語は完結しているが、勇者一行の道中やエピローグはもっと読んでみたくなった。2024/02/23
starly
119
第三者に語りかけるような…記者にインタビュー中の場面から始まり、当時場面へとうつる。かつての仲間だった剣聖、聖女、賢者視点での各章。非常に読みやすい文章スタイルでした。 人から【出来るはずない】【なれる訳ない】と否定されようとも挑む。馬鹿にされてもやり続ける。そんな周囲から否定されようとも自分自身がやれると思ってれば幾度歳月が経っても根気強く続ける事が大切というメッセージと勇者の決意が最後に分かる。2023/10/20
cinos
113
『葬送のフリーレン』のように冒険が終わってから話。魔王を倒した後に戻らぬ人となった勇者についてインタビューで様々な視点から描かれます。才能がなくてもひたすらがんばる勇者と、素晴らしい仲間たち、そして何度失敗してもやりとげようとする○○が印象的でした。2023/11/23