おとめ座の荷風

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おとめ座の荷風

  • 著者名:持田叙子【著】
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 慶應義塾大学出版会(2023/10発売)
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  • ISBN:9784766429015

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内容説明

少女と花園を愛す、自由のきら星――
荷風はなぜ新たな女性像を描きつづけたのか。
近代日本文学のゆたかな未知の沃野として女性に注目し、さまざまな物語のなかに描いてきた永井荷風。知的な女性芸術家の出現に熱く期待した明治の若き荷風のあけぼのを、荷風の活躍を庇護した森 外、女性芸術を愛した上田敏、そして恋の詩人・与謝野晶子を織り交ぜて論じ、「おとめ」の文学史を新たにつむぐ。

目次

第一部 荷風の少女絶唱、平和礼賛
1 なまいき、熱血、永井荷風
2 十九歳、花籠を引っさげて
3 荒野にリボンー姉たちの戦い
4 ばら子登場、園子誕生
5 快くキッスしてください!
6 英語は彼女たちの翼
7 ロザリン
8 女ふたりで朝から熱燗
9 月の橋を渡るひと
10 ラストローズにおとめの涙
11 おとめ座の荷風
12 浮沈――荷風の風と共に去りぬ

第二部 荷風につらなるスターたち
13 リン、ビン、ソウ――海潮音を聴く三きょうだい
14 父から娘への愛の手紙
15 海を渡る女性
16 サファイアと珊瑚
17 森 外のふわふわバニラ
18  外、女性のパリ行きに奮闘する
19 晶子と荷風が生んだ次世代文学者、森茉莉
20 生きて帰りて――、荷風
21 時代をひきいる女性党

あとがき
主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

3
ふむ2024/04/25

よだみな

1
樋口一葉や『小公子』『小公女』を翻訳した若松賤子などにつづく、「おとめ」文学の系譜者としての視点で永井荷風を論じている。 主人公の名前がばら子って、そら、少女小説でしょう。さらに荷風母子が『小公子』を読むときの妄想の会話まで書いていて、著者の前のめり感がにじみでていて読むのがたのしかった。 荷風だけでなく、甘いキスが満ちるキス小説とか『人形の家』ではバタやマカロンなどそのまま訳す森鴎外も印象が変わりました。2023/12/15

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