内容説明
B&Bの娘の失踪と発見。娘は頑なに口を閉ざしなにも語らない。謎に満ちたこの事件と、遺体で発見された少女の事件に関連はあるのか? 事件はそれだけではなかった。母親に虐待を受け腕にひどい火傷を負った少女の行方不明事件と、父親にがんじがらめに束縛されていた少女失踪事件。どの少女も十四歳だった。ケイトはB&Bの夫婦に真相解明を懇願されるが、管轄外の刑事が口を出すわけにはいかず、密かに調査を始める……。すべての事件の真相は誰の予想もはるかに超えるものだった! ドイツ・ミステリの女帝が贈る超人気シリーズ、第二弾。/解説=吉野仁
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
82
今回も文句なしの面白さ。謎が謎をよぶ展開と巧妙な語り口が素晴らしい極上のミステリ。シャルロッテ・リンクの物語はとにかく冒頭が上手い。父と喧嘩をして途方にくれる少女、近づいてくる一台の車、そのサイドウィンドウが降りた時・・。冒頭から引き込まれる展開には一気読み必至。少女誘拐監禁事件とその家族模様。1年前に失踪した少女が死体で見つかり、また新たに別の少女が行方不明となる。マスコミは犯人を〈ムーアの殺人鬼〉と名付けるが二つの事件に関連はあるのか?疑わしい人々と二転三転するまさかの真相、とてもスリリングな1冊。2023/11/19
おぬち
41
いやあ一気読みでした。やっぱね、主人公が素敵だよね。とりあえず、早々に一作目購入しました。続きも楽しみ。このうような追いたいシリーズが増えると人生楽しくなるよなとしみじみ2024/01/25
わたなべよしお
26
後半、またまた怒涛の展開でケイトが管轄外ながら事件を解決する。今回は、なるほど、そうきましたか、一種の心地良さを感じました。というわけで、なかなか面白かったのだけれど、リンクさんの作品2作を読んで、やはりコナリーやスローター らと比べると、劣るかなぁと。無論、ケイトのその後が気になって続きを読みたいとも思い、ベストセラーになるのも分かるけどね。 2023/12/03
ぐうぐう
26
自身の持つ先入観にいかに抗うか。このシリーズを読む者は、それを試される。外見や表層的な情報だけで、人は安易に評価を下してしまう。主人公ケイトが、そんな先入観から一歩奥に立ち入ることができるのは、彼女が孤独だからだ。孤独は時に、力となる。しかし、ケイトは孤独を望んだわけではない。そこに彼女の哀しみがある。と同時に、彼女のその孤独が、あるいは哀しみが、彼女に弱さをもたらせることもあるのだ。先入観を持つ人間ほど、本作には多くの驚きが待ち受けているだろう。(つづく)2023/11/17
み
22
一気読み♪騙されることを楽しみました。ケイトさん可哀想…、ひどい言い草だわ。本国では、4作あるそうで次作も読みたいです。メッシーのネーミングは、どうよ?と思いますがお互い良かったわ^ ^2023/11/23