内容説明
激動の戦国を経た安土桃山時代の天正六年。織田信長配下の羽柴秀吉は東播磨の城を攻めようとしていた。一方、江戸南町奉行所の同心・瀬波新九郎は下手人を追うなか、崖から転落し、なんと天正時代にタイムスリップしてしまうことに。気づけば、新九郎の目の前には甲冑をまとった戦国の武士たちが現れ、そして事件が起きた。そこから始まる壮大すぎる物語とは――。「八丁堀のおゆう」で人気の山本巧次、渾身の傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
28
2021年4月光文社刊。書き下ろし。2023年9月細谷正充さんの解説を加えて光文社文庫化。文庫裏表紙の「ついにシリーズ化して文庫で登場」に釣られてしまいましたが、これは単行本で既読(ISBN4334913954に感想あり)でした。なるほど、続きは次の文庫:岩鼠の城からなのか。早とちりでした。細谷さんも解説で、続きなんて出そうもなかったのにそうきたか的なことを言われていて、凄く次巻が楽しみになりました。2023/10/20
練りようかん
13
おゆうと同じタイムスリップものと知り、どの時代へ行くのか、未来人として何が有利になるのかが気になった。表紙を開けば城を前に役者が揃っていき、物々しい雰囲気に気持ちが高まった。現代からすれば戦国と江戸は服や言葉に違いがあまりないように感じるが、実際はそうではなく微妙な差が無理なく即馴染みして、でもどうだろ?と思わせるのが面白い。死体が立て続けに発見され聞き込みからミステリーの進捗は推理したい欲を掻き立てられ、時代状況と事件経緯やタイムスリップ先がそこであった理由付けも納得、分量以上に楽しめた。続編へ。2025/04/14
まいさん
12
江戸の八丁堀同心·瀬波新九郎が、安土桃山時代の天正六年、織田信長の中国攻めで羽柴秀吉の軍に包囲された播磨の青野城にタイムスリップ。緊迫する青野城内で起こった殺人事件を解決する。タイムスリップものはわりと好きなのでつい手にとってしまう。ミステリとしても時代小説としても楽しめた。2023/10/19
ごへいもち
11
解説にあるように「その手があったか」という感じ2024/06/05
シュレッダ
7
この作者は時代ミステリーの匠か!2巻も読みたい❗2023/10/10