内容説明
ソローによるコッド岬を巡る旅行記。荒々しくも美しい海と、そこで生き抜く人々の営みが、きめ細やかな視点と静謐な描写で綴られる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Fumoh
2
ソローの自然を愛する心が、存分に描かれている。腕のように東へ突き出たコッド岬を巡りながら、その地の景勝や産業、動植物の生態、人びとの暮らしを書きつづっていく。彼の文章は質素で、自然である。格式ばったところもなく、作家然ともしていない。ただ非常に詳細である。外国の風物をイメージするのは、やや骨が折れるが、文章はとても読みやすく、日記のように素朴なので、ソローを案内人にちょっとした小旅行をしている気分になれるだろう。2023/12/05
asadaame
1
自然描写の中に博物学的な知識をちりばめるソローらし い文章がおもしろい。個人的には、自然への愛に比べて 人間への目線に愛が足りないというかクールなところも ソローらしい2024/09/19