ちくまプリマー新書<br> 神さまと神はどう違うのか?

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ちくまプリマー新書
神さまと神はどう違うのか?

  • 著者名:上枝美典【著者】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 筑摩書房(2023/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480684547

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内容説明

信仰の対象としての「神さま」と哲学の中で問題になってきた「神」はどう違うのか。絶対的に無限な「神」が存在するとはどういうことか。「神」についてモヤモヤしている人におくる宗教哲学入門。

目次

はじめに/第一章 神さまはいるか/1 人はなぜ神さまを信じてしまうのか/2 信じているから事実だとは限らない/3 それでも地球は動いている/4 神さまなんかいない/5 神さまと仏さま/6 ひと言で自由とは言うけれど/7 悪いのはおまえじゃなくておれなのか/8 いろいろやってみましたが、これが限界です/9 神さまが強すぎて不自由なんですけど/第二章 神はいるか/1 神さまのうしろに神がいる!/2 あっと驚く証明/3 思っているだけじゃない/4 存在するアンパンマン、だと?/5 そこは修道士が反論します/6 平行世界だの可能世界だの/7 矛盾さえなければ、それだけでいい/8 広がる思い/第三章 神と存在/1 神さまはどんな姿?/2 「がある」と「である」/3 「である」を使った証明/4 第一動者/5 自然の英知/6 ルールを決めろ!/7 一神教は手間がかかる/8 「がある」を使った証明/9 自己原因と存在それ自体/10 「がある」への挑戦/第四章 死後の生/1 私たちはどこから来てどこへ行くのか/2 死んでも残るもの/3 プラトンの話を聞いてみよう/4 生から死へ、死から生へ/5 学ぶのではなく思い出すのだ/6 学ばないものは思い出すのか?/7 赤い色はどこにあるのか/8 赤い色は脳の中にもない/9 触れた感じ/10 音や音楽も/11 見当外れの答え/12 アンドロイド、またはゾンビ/13 夢かうつつか/第五章 魂と私/1 四つの不思議な話/2 四つの不思議な話のまとめ/3 思考実験には気をつけよう/4 宇宙人は何を見落としているか/5 今の自分は好きじゃない/6 自分と自分以外のものの境界線/7 自我とΩ/8 Ωとしての私/9 私は輪廻転生するのだろうか?/10 もう一つの誤解/11 世界に一つだけのΩ/第六章 神と世界/1 大いなる矛盾?/2 汎神論という大胆な答え方/3 体と心は同じもの/4 「知る」ということ/5 あるのでもないのでもないもの/6 もう一度クオリアの話/7 Ωの逆襲/第七章 信じるということ/1 証拠がないものを信じてはいけない/2 信仰はバクチだ/3 神さまの声が聞こえる人/4 本当のことを正しく思う/5 信頼性が大切です/6 徳認識論/7 神さまを感じる感覚/8 正しい道の尋ね方/9 知らないおじさん/10 安全な信仰の見分け方/11 伝達から創造へ/読書案内・参考文献/あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

venturingbeyond

30
信仰の対象としての「神さま」と哲学的論証の対象としての「神」を峻別し、後者をめぐる西洋古代・中世哲学史の論点を「存在」概念を中核に据えて考察する。ここでの「神」は、ヘブライズムにおける絶対神・唯一神であり、扱われているテーマもギリシャ以来の存在論・認識論の基底的な問題で、プリマー新書の読者層を意識した平易な叙述であっても、ある程度の前提知識が要求される硬質な一冊。個人的には、アンセルムスやアクィナス、スピノザなどの簡潔明瞭な叙述は、とてもリーダブルで参考になった。2023/09/16

今庄和恵@マチカドホケン室コネクトロン

22
読み進めるのがしんどかったら(しんどかった)第7章を読んでください。視覚や聴覚と同じように神覚ってあっていいやん、ってとこで目が覚めました(寝とったんかい)。しかしですね、全てのちゃぶ台返しみたいなことが最後の最後で述べられていて。何が、ではなくて、誰からか。あらゆる全てはこれにつきるのです。2023/08/04

さとうしん

15
表題の信仰上の「神さま」と哲学上の「神」との違いからはじまって、存在の哲学の話、そして最後に信仰の話に帰着していく。話が途中でわからなくなっても、最後の第七章でもう一度仕切り直しをしてくれる作りになっている。本書を読むことで、プラトンの『パイドン』やスピノザの『エチカ』、そして巻末の読書案内で紹介されている『意識と本質』が読みたくなってくるから、哲学の入門書としては成功しているのだろう。2023/06/13

テツ

11
信仰の対象としての「神さま」と哲学的に取り扱われる「神」との違い。「である」と「がある」の違い。いわゆる万物の創造主としての唯一神も万物から立ち昇る霊性も現代日本に生きるぼくたちにはなかなか感じ取ることはできないけれど、古典的な神の存在証明的な思考の積み重ねはそのまま自分自身の存在証明に繋がっていく。いないものをベースにした過去の神学や哲学だって馬鹿にしたものじゃない。そこを見つめ掘り下げる過程は自らに直接繋がっている。2023/09/20

海星梨

10
哲学はわからん。それに尽きる。というか、最終的に「結論出ません」はマジでやめてほしいんだが。あと、「Ω」とか「である」とか「がある」とか分かりにくいものを仮におくのやめてほしい。もうちょっと分かりやすい言葉を仮に置けばいいじゃん。何か背景があるのかもしれないけど。あれですね、「哲学おもしろーい」ってなる中高生がいれば、まぁこの本にも存在価値はあるんじゃないかな。将来、哲学者になって道が開けるか知らんけど。人間の知覚は実験できませんとか言ってるけど、心理実験は神経学的視覚の解明の先達になったんすけど……2023/10/24

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