内容説明
この世をばわが世とぞ思う望月の欠けたることもなしと思えば―
三女威子を後一条天皇の中宮に立て、ついに「一家三后」を実現した道長。
宮廷での栄華が極まる一方で、その明るさに胸病、眼病が暗い影を落としはじめる。
政治から身を引き、極楽往生を願う晩年の日々。
いまに残る日記の最終条は念仏「十七万遍」であった。
平安時代最強の政治権力者の日記、ここに完結!
目次
長和4年(1015)
長和5年(1016)
寛仁元年(1017)
寛仁2年(1018)
寛仁3年(1019)
寛仁4年(1020)
治安元年(1021)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
4
おわりに によると、彼の文字は汚かったという(436頁)。評者も汚いので同志意識(苦笑)。前巻までで結構病に苦しんでいる感があったが、62歳で亡くなってようである。当時としては長生きの方かも? 結構ドジな感じで、打橋から落ちて足を負傷している(1015年6月15日に左足損傷 44頁)。読書始とは、貴族の子弟が初めて読む儀式で、7~10歳までに行うようだ(用語解説395頁)。敦良(あつなが)親王ことが同年12月2日~出てくる(80頁)。小学生に読書を指南するようなもんだろうか。2013/03/20