内容説明
平安時代最大の権力者・藤原道長が、絶頂期に記した日記を読む!
『御堂関白記』は、平安時代中期いわゆる摂関政治の最盛期を築いた藤原道長の日記である。
一条朝から三条朝へと移る中、娘彰子に続いて妍子も中宮となり、道長の宮廷での権勢はさらに増大する。
本巻では、寛弘6(1009)年以降、彰子の親王出産、天皇崩御などの出来事から、
長和2(1013)年までのさまざまな朝議・公事、神事・仏事や饗宴の様子が詳細に綴られる。
宮廷政治の世界を、平易な現代語訳で読む!
目次
寛弘6年(1009)
寛弘7年(1010)
寛弘8年(1011)
長和元年(1012)
長和2年(1013)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
6
彼の読書は、1009年11月26日に見える。「読書は、東宮学士菅原宣義であった。『後漢書』章帝紀を読んだ。夕の読書は広業であった」(49頁)。12月2日まで読書したようだ。本サイトも1000年後にはこんなふうに3000年ぐらいには回顧されているのかな? (苦笑)1010年8月3日、この日まで何日か風病(頭痛、四肢疼痛、発音障害等406頁)を罹患したが、この日はまあまあの病状だと(93頁)。他の病気として、同年11月3日、咳病(109頁 気管支系の病気387頁)。他にも歯が痛いだの、今日では問題ないことも。2013/03/20
樒
0
ある日は「天が晴れた」の一文だけ。ある日は絵解きの如き長文。これも日記故の面白みです。関白様も人の子だった(笑) 時節柄、夏休みの絵日記を思い出しました。現代語が簡潔で良いのでしょう。2巻目も飽きず読み易かったです。勿論、古典を読むに必要な基本用語(調度装束や儀式の名称等)はないとイメージ出来難いと思いますが、逆にそれさえあれば、かなり情景が浮かびます。そういった基礎知識に関しては易しくライトな本(あさきゆめみし等の周辺本とか)が多くありますので、それでヴィジュアル的に補ってしまうと結構楽に読めるかもです2009/07/31