内容説明
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クィア・スタディーズの現在地を知るためのシリーズ。エイズ問題を発端として登場したクィア・スタディーズと障害学が出会い、新たにひらかれる議論とは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
regacian
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これまでの2巻と比べて他分野(特に障碍)との関連性を感じる内容でした。見た目からは分かりにくい障碍を持つ人々が直面するカミングアウトや社会の理解の問題を通して、性的マイノリティにも通用するスティグマを考察する飯野の章は分かりやすく特に面白かったです。また、8章の井芹の章は専門的で骨子を抑えきれなかったですが、「直腸は墓場か?」や「言説の災厄」の論文を検討しつつ、クィア理論が規範を参照しその攪乱を試みること自体に、ネオリベラリズムや規範と親和的な側面があることを指摘している点は興味深かったです。2024/10/20