内容説明
「真と偽を区別して正しく判断する」ために、仏文学者・鹿島茂がデカルトの『方法序説』から考える、「正しく考える」方法論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yutaro sata
26
デカルトの四原則が、正しく考えるときにいかに有効であるかというのを軸にして進む本。既知のものがあったら、便宜的にその反対物を設定して物事を理解しやすくする二元論。二元論だけでは扱いきれない、循環構造を捉える三元論。考えることの土台になる論理学の話など。 個人的には、難解で、どう手出しをしたらいいか分からないと常々思っている『共同幻想論』を扱っている部分が面白かった。 「母性論」や「対幻想論」から入りましょうか。2023/08/14
しゅー
6
★★かのデカルトの思考原則に基づき、問題を発見して解決する技術に迫る。序盤は非常にスリリングな本なんである。哲学者の透徹した思考法を借りて現実世界に向き合う。そんな期待でどんどん読み進める。しかし、途中で少し様子がおかしくなるんだよなぁ。この著者お得意の書評みたいになってくる。エマニュエル・トッドに吉本隆明、楠木建、しまいにゃ最後の方は野矢茂樹の論理トレーニングを解説しだす。あと、この著者の他の著作を読んでも思ったことだけど、少子化に関する持論が私には肯けない。これだけ学識ある方なのにちょっと残念なのだ。2023/08/01
syuu0822
5
思考の技術論とありますが、基本的にはデカルトの思想に沿って、様々な哲学者や思想家を引き合いに出しながら著者独自の技術論を述べています。著者はアカデミックの世界で生きる方ですが、内容もややアカデミック寄りかもしれません。 また、あとがきでも触れられていますが、本自体はかなりの分厚さです。個人的にはもう少し内容を削れたのでは?と思います。(特にエマニュエル・トッドの箇所など) 2023/07/09
Shun'ichiro AKIKUSA
4
400頁ぐらいからの鹿島先生の文学者としての生存戦略が業界関係者には大変おもしろい。2025/04/29
ケー
4
読書会課題本。550頁超の分厚い本で読み通すのが大変だったけれど、読めてとてもよかった。 日常的に考えることの筋トレとしての本としての読み方に気づけた。読書会自体も思考の技術を磨くひとつの方法だよね。2023/06/08
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