岩波ジュニア新書<br> ロボット創造学入門

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岩波ジュニア新書
ロボット創造学入門

  • 著者名:広瀬茂男
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 岩波書店(2023/03発売)
  • ポイント 9pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784005006878

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内容説明

地雷探知除去ロボットをつくるとき,アフガニスタンの現場でつい地雷原に入りこんでしまった! そんな危険な体験をしながら,つくりあげた実用ロボットはどんなものになったか? さまざまな用途のヘビ型や四足歩行ロボットを開発してきた著者が,それぞれどのようにつくったかを解説し,ロボットの形や心の未来も語る.

目次

1 地雷探知除去ロボットをつくろう
1 地雷を知ってますか?
2 地雷撤去ロボットの形は
3 歩行型地雷撤去ロボット
4 ヘビ型地雷撤去ロボット
5 ひもを使ったロボット
6 地雷撤去作業の現場を見る
7 アフガニスタン潜入
8 現地でわかったこと
9 なにが望まれているか
10 現場に適したロボット「グリフォン」の開発
11 ロボット開発の核心は
2 いろいろなロボットをつくる
1 はじめはヘビ
2 シマヘビを買ってくる
3 ヘビの動きをどう測るか
4 体の一部を浮かせて滑走する
5 ヘビ型ロボット第一号
6 ヘビの曲線形状はどんなものか
7 任意の形のものをやわらかくつかむヘビ型ロボット
8 原子炉内検査をおこなうヘビ型ロボット「蛟龍」
9 瓦礫内探査用ヘビ型ロボット「蒼龍」
10 水陸両用ヘビ型ロボット「ACM-R5」
11 四足歩行ロボット
12 TITANシリーズの歩行ロボット
13 急斜面で土木作業をする四足歩行ロボット「TITAN- 」
14 ほかの移動法と組みあわせた歩行ロボット
3 創造的思考法
1 創造的思考のための心がけ
2 情報の収集
3 目的と制約条件の明確化
4 発散的思考による問題解決法の展開
5 収束的思考による問題解決法の選択
4 未来のロボットの形はどうなるか
1 ヒューマノイドの起源とその問題点
2 技術の自然な進化の過程「守破離」
3 社会全体の技術進化の流れとの不整合とは
4 未来のふつうの人々の生活に整合しにくい
5 すべての機械がロボットになるだろう
5 未来のロボットの心はどうなるか
1 人間の行動原理である倫理とはなにか
2 動物行動学からの考察
3 利他主義的行動の生成
4 囚人のジレンマゲーム
5 アクセルロッドの実験
6 TFT戦略と武士道、そして人間の倫理
7 アシモフのロボット三原則
8 ロボット生物論対ロボット機械論
9 ロボットのための行動原理
10 倫理工学
6 ロボット・クリエーターになるには
1 ロボットの基本構成
2 駆動機構系はどうつくるのか
3 センサー系はどうつくるのか
4 制御系はどうつくるのか
5 全体をどうつくるのか
〔コラム〕二乗三乗則ってなんだ
〔コラム〕無限回転運動と動物
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kubottar

8
子供向け新書ですが表紙にぐっとくるものがあり手に取ってみました。地雷を発見するロボットの話や、いろいろなロボットの動き方など、そこまで出来るのかと感心させられます。工学系へ進みたい中高生にオススメです2011/08/02

くまこ

5
グリフォン5号機という地雷撤去ロボットのカバー写真に惹かれた。中学の英語教科書で地雷撤去レポートを読んだことがあり、ずっと関心があった。本書では、現地で望まれている技術をどう提供するかという、より突っ込んだ事例が解説されていて、ハッとさせられた。他にも原発内作業に適したロボット、未来社会におけるロボットの役割、倫理工学という新しい分野の可能性など、実践的提言が満載。星新一風のショートショートも面白かった。2012/11/02

3
ロボットづくりの専門家が中高生向けにロボット創造の過程などをわかりやすく書いた本。 「やわらかい機械」から着想し、蛇型ロボットを作る過程で蛇の運動を観察し数式化するだけでも目から鱗。そこからさらにロボットを進化させ災害救助ロボなどへと発展していく醍醐味を味わえる。 最初の方のロボットの仕組みを説明する部分は若干わかりづらいものの全体的に面白い。ロボットの将来についての説明で倫理までへと話が展開し視野が広がる本。2015/09/12

もりけい

3
現在では地雷除去についてはロボットではなく、もっと手軽な機器で爆発さている。福島の時にもあまり活躍できなかったロボットですが、研究者のロボット先行であとから応用すると実用を伴わない点で興味深い。2015/02/08

Junpei Ishii

3
本書で一番読み応えがあるのは「あとがき」。1999年の東海村臨界事故の後、国は30億円の予算を使って原子力事故対応のロボット開発を命じましたが、わずか半年後に開発機体の全機廃棄を決めたそうです。結局、福島第一原発事故発生時点では、原子力災害現場で使えるロボットは国内には全くないという状況になってしまった、と著者は言います。人間が働けない、人間である必要がない作業を「縁の下の力持ち」的に行うロボット開発こそが王道だという筆者の主張が本書を通じて伝わってきます。2012/10/25

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