内容説明
かのこ庵に、幼い少女の幽霊が訪れた。
「すい」と名乗った彼女は、朔の式神である天丸・地丸を見て喜ぶ。なんと二匹は、江戸時代、山神に捧げる贄にされた彼女を守ろうとして死んでしまったというのだ。
すいも結局山の神に喰われ、死んでしまった。その後成仏できずに彷徨っていたが、ようやく時満ちてかのこ庵に辿り着いた。
山神の攻撃により傷ついた天丸・地丸は、瀕死の状態を朔の先祖である御堂柊に救われ、すいと再会できるまで御堂神社で式神として仕えてきたのだという。
二匹の目的は、すいと一緒に、いつか幸せに成仏することだった。その舞台がととのったのだ。
切ない過去、そして二匹の思いを知ったかの子は、すいと天丸・地丸のために、何かしてやりたいと思い……。
願いがあるなら、ここにおいで。
夜だけ開店する、あやかし専門の和菓子処で、新米和菓子職人と、麗しい鎮守様がお待ちしております。
心あたたまる、妖しお菓子の人情ストーリー、ついに完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
49
う~ん、だんだん読解力がお粗末になってきたようだ^_^;。朔は妖が視える生きてる人間?。10才で親と離れて暮らしていけたの?いくらしぐれや黒丸がいたとしても・・。って初っ端でつまずいたのはかのこ庵が夜だけしか視えないようだから。成仏した人が皆帰ってきたのも・・新さんの父親和三郎さんの話もよかったです。それにしても朔さんが現実の人だってわかって、かの子さんがいずれ朔さんの所に帰ってくるとわかって・・それだけが良かった(#^.^#)。2024/03/10
小梅さん。
17
終わってしまったぁ。 序盤から、あらゆることが結末に向かっていて、成仏は素晴らしい、喜ばしいことなのに寂しくて。 みんなが成仏していく中、レナちゃんにはその気配がないけど、いつかは、ね。 天丸、地丸の過去には泣けて仕方がなかった。 道子さんも、、、 和三郎のこともよく知ることができて、より大好きになった。 かの子が、出した答えにはびっくりした。 朔があんなに自分の気持ちを自覚したのに? でも、ああいう結末で本当によかった。 寂しいけど、みんな、ずっと元気で。2023/03/04
マカ
13
シリーズ第3弾。完結です。まさか完結だったとはって感じです。生贄にされた女の子の話は悲しかった。けど天丸・地丸と再会できて良かった。生きてたらもっと良かったんだけどね。かの子は店を辞めて修行に出たけど、いつかは店に戻ってくるんだよね?できればその話も読みたかったな。2023/04/24
ごま
10
完結編。小さな女の子が村のために生け贄になった話はつらかった。でも高橋さんの小説はどれも暖かい。かの子さんよかったね。2023/04/09
陽ちゃん
10
シリーズ3作目だったんですね。2作目を見逃していたみたいです。かのこ庵でいろんな出会いと別れを経験したかの子が作る和菓子、食べてみたいなぁ。特にミニチュア和菓子が色々載った和パフェ、気になります。これが最終巻だそうですが、その後のかの子と朔や妖たちのその後を読んでみたいです。2023/04/01