内容説明
実力派作家の書き下ろしと「百合文芸小説コンテスト」発の新鋭が競演する、珠玉のアンソロジー。百合小説の〈今〉がここにある。
【著者略歴(五十音順)】
・アサウラ
1984年生まれ。TVアニメ『リコリス・リコイル』ストーリー原案など。
・小野繙(おの・ひもとく)
1996年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・河出書房新社賞受賞。
・櫛木理宇(くしき・りう)
1972年生まれ。『ホーンテッド・キャンパス』『死刑にいたる病』など。
・坂崎かおる(さかさき・かおる)
1984年生まれ。第4回百合文芸小説コンテスト・大賞受賞。
・斜線堂有紀(しゃせんどう・ゆうき)
1993年生まれ。『恋に至る病』『楽園とは探偵の不在なり』など。
・南木義隆(なんぼく・よしたか)
1991年生まれ。『蝶と帝国』「月と怪物」など。
・深緑野分(ふかみどり・のわき)
1983年生まれ。『ベルリンは晴れているか』『スタッフロール』など。
・宮木あや子(みやぎ・あやこ)
1976年生まれ。『雨の塔』『ヴィオレッタの尖骨』など。
◎カバー装画=めばち
◎カバーデザイン=名和田耕平デザイン事務所
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
73
「本編だけ」には収まらない、河出文庫の百合への本気を見た。「彼女。」でもそそられた最初の斜線堂さんで心持ってかれたのも束の間、様々な百合が襲いかかる(最後の深緑さんで終わるのがもう・・・)。甘いだけじゃ物足りない。恋の不安は見たいけど、生きづらさや苦悩を重視し過ぎると・・・なひとには(まったくないとは言わないけど)太鼓判。「選挙」「パン」「悪い奴」「魔術師」が好み。読友さんおすすめな「蝶と帝国」早く読んでみたい。と思う1冊。・・・勿論それだけじゃないけどね( ̄ー ̄)ニヤリ。2023/02/10
がらくたどん
72
河出が記念刊行している『スピン』という季刊雑誌の最新号で坂崎かおるさんの巻頭短編にとても惹かれたので河出主催の百合文芸小説コンテスト大賞作が読みたくて初めて「百合」を冠した作品集を購入してみた。お目当ての「嘘つき姫」は大戦中の複雑な欧州を舞台に魂の片割れを抱きしめる代わりに生きるため・生かすための嘘を握りしめて生きた二人の少女の人生を描いた圧巻の中篇。他も斜線堂さんの「能天気にラブラブ」すら許されない同性恋愛のスタートラインへの苛立ちを描く「選挙に絶対行きたくない~」はその企みに満ちた展開に拍手⇒ 2023/07/14
なっぱaaua
62
「彼女。」「アステリズムに花束を」とか小説界隈では百合小説アンソロジーが流行ってますね。ラノベでも文芸でもそういう作品が増えてきました。SFマガジン2019年2月号が重版連発したのも記憶に新しい。今回は8編の短編が収録されています。今作もどれも面白いしレベルが高かった。特に「パンと蜜月」「エリアンタス・ロバートソン」「嘘つき姫」「魔術師の恋その他の物語」は好みだった。ファンタジーから日常まで。百合とはいっても表現の仕方がどれも違っていてとても興味深い。2023/03/08
芳樹
57
愛情、友情、憎悪その他もろもろ大きな感情をぶつけ合うのが百合であるならば、百合物語の世界はなんと広く自由なのだろう、と思いながら読んでいました。どの作品も素敵なのですが、個人的にはテーマのスケールが大きい、南木義隆氏の『魔術師の恋とその他の物語』がぶっ刺さりました。2023/02/16
佐治駿河
42
この様な作品はレズと百合の違いを語りたく成りますが、よくよく考えるとグラデーションがあるだけで明確な線引きは出来ないですよね。そしてどうしてその様な線引きをしたくなるのか少し考えてみました。ラノベのラブコメでもセックスをする作品もあればそこには至らない作品もあり、そこを気にする読者も多くいます。そう考えると百合小説もセックスの有無が一つ目の境界線になりうると推測できます。しかし私はそれ以上に線引きしたくなる部分があるのではないかと考えました。それは読者が現実社会で想像しやすい生々しさです。2026/07/18
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