内容説明
超高校級サーファーであり誰とでも寝る軽いやつと風評のある光秀。一方、まじめで成績優秀、校内随一の優等生の恵理。接点のほとんどない二人は、恵理がある“現場”を光秀に目撃されてしまったことで性的な関係をもつようになる。それは互いの欲望を満たすだけの関わり、のはずだった――。それぞれが内に抱える厳しい現実と悩み、それは体を重ねることで癒されていくのか。真摯に生きようとする18歳の心と体を描く青春長編小説〈新装版〉(※重複購入にご注意ください)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くろにゃんこ
24
高校生の・・・恋愛?性欲?の話に最初は斜め読みでしたが、親のがん闘病を目の当たりにする戸惑いや困惑に一緒に押しつぶされそうになりました。命を繋ぐ延命措置のありかたも、意思を明確にすることを考えなくては。さまざまなことを乗り越えて変わった二人。身体の関係から始まる恋愛ですね。2023/02/15
ここぽぽ
6
過去に読了。なかなかあり得ない高校生の関係。描写が生々しくて息遣いまで聞こえてきそう。濃かった。
逍遥遊
2
20-1-20230705 ベストブック候補。いいね。女性作家ならではの表現。ドラッグ、セックス、死、不倫、殺人?。。。これでもかって攻めてくる。すごい作家だ。光秀・・・いいね。2023/07/05
margaret
2
村山さんだからこそ描ける世界観。性描写が綺麗で、主人公の若さゆえのエネルギーが感じられます。年頃の男女の悩みと現実がリアルに描かれ、読み応えのある作品です。2023/05/28
あざすたしあ
2
たぶん大昔に読んだことがある気がする。性欲が強いことを悩んだ女子高生が友達でも何でもない「誰でもいける」と噂されていた男子高生(チャラいサーファー)に接近する話、というのは覚えていたが、今回は、高校生の家族の病死の描写の迫力に呑まれた。自分勝手に生きた大人が最後だけは責任を果たして死のうとする。でもそれもまた残される家族には苦しいんだ、と。セックス込みの生と死の物語だったと大人になって読み直してやっとわかった気がする。2022/12/11