内容説明
気がついたら好きだった。ただ、それだけ――。20歳も年上の写真家に振り回され苦悩する、高校写真部の部長・都。彼女が新たな被写体に選んだラグビー部の同級生・隆之は、同性のチームメイトに密かな恋心を抱き、葛藤していた。傷ついた心をいたわり合うふたり。やがて、それぞれに決断の時が訪れ……。愛に悩み、性に戸惑いながらピュアに生きる18歳の等身大の青春像を瑞々しく描く、不朽の青春小説、待望の新装版(重複購入にご注意ください)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
138
『宏樹へのこの感情だけはプラトニックなものではないのだ。もし叶うことなら、僕は宏樹を自分のものにしたいと思っていた』。今から30年以上も前の1994年という時代に、『同性愛』を一つのテーマに描かれたこの作品。そこには、今の時代に発表されていても違和感のない鋭い切り口で紡がれた物語の姿がありました。時代感を全く感じさせない作品のありように驚くこの作品。スポーツ、音楽の躍動感ある描写に村山由佳さんの上手さを見るこの作品。どこまでも瑞々しさに満ち溢れた物語の中に、村山さんの熱量を強く感じさせる青春の物語でした。2025/01/17
coolgang1957
43
図書館の新刊本コーナーにあったので、嬉々として借りてきたのに…新装本😅94年初出でした、無知なおっさんを笑ってください。どおりでスマホはないし公衆電話使ってるし、おかしいなとは薄々😓まぁでも大変ご満足なおっさんです。今でも新鮮な気がする(連絡方法以外)情熱的な青春やしね。それにちょっと偉そうに言うと、『俺はこの女でなくても幸せになれたかもしれない』って思ったことは一度もありませんが🤔こういうふうに思えないようなヒトが幸せを呼び寄せられないんだと思います。今まで村山由佳さん1冊しか読んでないのにね😆2022/12/29
だーい
37
30年前に描かれた話ということに驚く。同性に片想いする高校生の隆之の痛みが鮮烈で苦しかった。一方都も年上の北崎に惹かれ、先の見えない恋に溺れていく。お互いの恋をまっすぐ相手に向けることができず、互いの弱さを見せることで、2人の恋愛でも友情でもない関係が同じベクトルに向いていく。きっと、2人の行く先は沼地のような抜けられない場所なのかもしれない。好きだと相手に伝えられることは当たり前じゃなくて、その相手のために自分がどんなことができるのか、隆之の言葉が響く。純粋に愛すること、愛されることは当たり前じゃない。2026/05/15
yokey
18
この人の作品を読んでいると、こんなことありえるのかなぁと思いつつ憧れる。この作品に関してはこんな愛情の形、危うそうだけど羨ましい。2023/07/20
うずら
13
何の知識もなしに読んだら、違和感。 都の激しい反骨精神に? 十円玉で公衆電話⁇ 94年の作品だったのか。 余韻を残す終わり方はとても良くて、自分なりの結末をつらつら考えて楽しんでいます。2023/02/27
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