内容説明
『新版世界各国史13ドイツ史』を改め、上・下巻のハンディ版として刊行。日本を眺める上で、もっとも有効な比較対象となるドイツの歴史的歩みをたどる。上巻では、紀元前から19世紀前半までを扱う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tieckP(ティークP)
8
青色の「新版世界各国史」を二分冊にしたものの上巻で、ドイツは古代ローマの半ばくらいからゲルマン人として登場する(これも≓ドイツ)歴史の浅い国なのでウィーン体制(~1848年)まで上巻に入る。青い本は通読できなかったのでこの形態で出たのはありがたい。阪口氏の担当する3~5章は政治史のあと社会史のセクションがあり、経済も詳しく述べられている。領邦国家的なドイツをうまくパートごとに分けながら共時的に説明していくので地図を見ながら丁寧に読むと深い理解に至る。とりわけプロイセンの経済政策の自由主義を強調している。2023/03/22
HaruNuevo
6
この山川セレクションシリーズ、良いな ただでさえ軸足が安定せず理解しづらいドイツの歴史だが、いくつかのポイントを要所でアンカーとしながら解説してくれる 上巻はローマ帝国の時代から19世紀半ばまでを概観するので駆け足になることはやむを得ないが、それでも良い本だ 30年戦争の時代であったり、ナポレオンによる侵攻であったり、ドイツ人にはフランスへの恨み辛みが遺伝子レベルで刻まれてるのかもしれない、と思いつつ、下巻に、手を伸ばす2022/07/31
中村蓮
0
領邦国家に分かれていた中世ドイツについて知りたかったのですが、どちらかというと上巻にもかかわらず近代史の分量が多かった気がします。しかし、プロイセンやオーストリアだけでない、第3のドイツについて知れたのは良いことでした。2023/07/19