内容説明
ある日突然、人々から忘れ去られた第十三代聖女マリヴェル。聖女選定儀式で問題を起こす彼女は神殿側から目をつけられていた。神官エーレの尽力もあり、なんとか話の機会を得たマリヴェルは互いに情報を共有しながら事態の解明を進めていくが、彼女に残された時間は多くはなかった。自らの役割を思い出したマリヴェルはとある使命を果たすために突き進むがこの世界を手中に収めようと画策する先代聖女エイネ・ロイアーが大人しくしているはずもなく……。絶望に染まっていく世界で一縷の望みはマリヴェルに託された。■■としての使命と■■としての願望、彼女が握る賽はあまりにも重い。だが、マリヴェルはもう一人ぼっちではない。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちゃか
7
書下ろしの「忘却神殿」パートが半分くらい占めててちょっと笑ってしまった。失われてしまった時間がとても暖かくて、だからこそ守ろうとするマリヴェルのあり方への理解度が深まった気がします。 本編ではマリヴェルとエーレだけ「忘却」から逃れられた真相が明かされますが……思い出せたことで更に胸が痛むこととなりましたねぇ。神官として事情を知っているエーレが慟哭してしまうのも、わかるなぁ……。最後に少しだけ前向きになりましたが、障害が多い中で少しでも幸せな結末にたどり着いてほしいものです。2022/12/11
bulbul
3
マリヴェルとエーレの「忘却」の中身が判明。ラスボス12代聖女は強すぎではないだろうか。マリヴェル自身の謎が解けても勝てる気がしない。絶望。。Ⅲ巻の半分以上が書き下ろし中編。「忘却」に纏わる話で物悲しい終わりでした。2022/12/09
雪猫
1
電書 ★★★★★!2023/05/15