内容説明
あなたとはぐくむ、この幸せ――。
義姉の身代わりとして辺境の国オストロムの「黒狼王」のもとに嫁いできた、薄幸の王女エデル。蛮族の王と恐れられていた青年王オルティウスは、エデルの優しく健気な心根に触れ、彼女を貶めようとする者たちから守り抜く。
心が通じ合うようになった二人は、お忍びの城外散策などかけがえのない時を過ごしていた。だが、絶大な権力を持つ枢機卿の訪問とともに、思いもよらぬ人物が姿を現し、二人の気持ちはすれ違い――。
これは、偽りの結婚で始まった二人が、幸せをはぐくむ物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
36
辺境の国オストロムの黒狼王オルティウスのもとに嫁ぎ、心が通じ合うようになった薄幸の王女エデル。絶大な権力を持つ枢機卿の訪問とともに、思いもよらぬ人物が姿を現す第二弾。お忍びの城外散策などかけがえのない時を過ごし、周囲も温かい目で見守るようになっていた二人の前に現れる、かつてエデルを身代わりとした義姉ウィーディア。彼女を信用できないオルティウスに対し、やり直す希望を捨てきれないエデルという構図は思わぬ事態へと繋がりましたけど、大切な人たちのために諦めなかったエデルが迎える結末にはぐっと来るものがありました。2022/10/26
らび
30
どちらにしても「この親にしてこの子あり」を地で行く腹違いの姉妹ですね。あの傲慢な性質が変わるわけない、普通はそう考えるがお人好しも過ぎるとイラっとする。対比の幅が大きければ分かりやすいのはいいんですが、今回は枢機卿を転がしたつもりが大きな代償を払うことになりました。これを世間では「ざまあ」と言いますの?父王の存在感無いですがしっかり対応しているのでエデル母子を愛しているのは間違いないですね。分かりにくいわ・・2024/02/04
はなりん
19
2巻目。王子が生まれ、幸せいっぱいの所へ、エデルを虐げてきた姉夫婦が訪問してくる。エデルの素直で頑張ろうとするのは美点なんだろうけど、警戒心の無さや無謀な行動が、読んでいてストレスフルでした。母との再会や、リンテちゃんの行動力、王子の可愛らしさには和みました。2022/12/10
starly
11
王女、エデルがとても幸せそうに生活している事が感じ取れた2巻。しっかり王女としての努めをしながら我が子の世話も行っており両立出来てるのが前回にない行動だった。妻を傷つける輩から守りたい夫、オルティウスの気持ちともう1度人を信じたいエデルの気持ち…相互の気持ちがすれ違うが、どれも人を思いやる気持ちがある。この巻ではエデルの性格が純粋で優しい。幸せを育む家族物語である。2023/04/02
てみさま
6
また一波乱起こりましたね〜。どうなることやらとドキドキしまくりよ。オルティウス王は、どんだけエデルのことを見よるんかいってぐらい危機に駆けつけてたね〜。2023/10/22