内容説明
地図研究家・今尾恵介氏が地図帳の面白さを解説する『地図帳の深読み』シリーズ(累計7万部突破)の第3弾。鉄道150周年に合わせて、満を持して「鉄道と地図帳」をテーマにして発売!鉄道ファンにとっても、地図・地理ファンにとっても、学生時代に地図帳を眺めるのが好きだった人にとっても、読み応えのある一冊です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅん
14
幼少期に時刻表の地図を見ていて「何でここに路線を引かないのか」悶々としていたけど、地図帳の等高線を見れば当然でした。毎日継続して運行するための鉄路を作るためにどれだけの人達が考え工夫して苦労してきたかこの本を読んであらためてその人達の努力に敬意を表します。そして未来に向けて、環境への負荷を与える航空機の利用を抑えるための用語「フライトシェイム(飛び恥)」が浸透しつつある欧州を見習いたい。ただ交通の便を飛躍的に伸ばした丹那トンネルだけど地下水が失われて稲作が困難地域とになってしまったことを忘れてはならない。2024/12/19
hitotak
13
地図帳と鉄道路線をいくつかのテーマで論じている。面白かったのは政治駅と囁かれているいくつかの駅とその真相について。有力な政治家の力で強引に駅が作られたという噂が半ば真実のように語られているが、地質や勾配など様々な必然的な理由があって駅が置かれていることがわかる。岩手の鍋蔓線にしても、最短距離で早く着くよりも、迂回して多くの集落に鉄道を敷いて地域の発展につなげる政策の為というのが真実に近いようだ。他にも北海道のかつての炭鉱と鉄道路線、幻の成田新幹線、世界各地のループ線など様々なエピソード満載で面白く読んだ。2023/01/29
月猫夕霧/いのうえそう
8
地図帳の深読みも3冊目、今回は鉄道が題材です。このシリーズ、基本的には古い地図と新しい地図を見比べてその間の変化を読み取ろうというものですが、使用している地図が帝国書院の教科書用のものなので小縮尺で……。何度か、ええい国土地理院の1:25,000持ってこーいと叫びそうになりました。いや扱ってる内容は面白いのですけど。あと海外の鉄道に関する話は類書に余り見ないので参考になりました。2022/12/31
竜玄葉潤
5
著者の知識が海外に及んでいる点が良!国内のは、どっかで見たのの集まりだが、海外部分は初見が多く楽しめた。海外の鉄道だけで一冊書いて欲しいな!と思いつつ、それじゃ売れないから本にできないか。2023/02/01
ゲンタ
5
鉄道にまつわる様々なエピソードを楽しませてもらいました。 驚いたのは、昔の鉄道事故の多さです。昭和21年度の列車衝突事故は36件、脱線事故は428件。ひと月に3回衝突して、1日1回以上脱線していることになります。令和2年は衝突3件、脱線6件まで少なくなりました。 当然のことながら死傷者数も多く、昭和21年度は1321人でした! 現代の鉄道の安全性は、過去の多くの人たちの犠牲の上に成り立っているのですね。2022/12/06
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- 電子書籍
- オレンジページ 2016年 10/2号




