内容説明
学生時代、社会科の授業で使った懐かしの地図帳。
改めて「深読み」してみると、実はこんな楽しみ方があった。
地図や鉄道の著書を多数上梓している今尾恵介氏と、創業100年を超えた帝国書院がタッグを組んだ渾身の一冊。
誰もがスマホで簡単に地図が読める令和の時代だからこそ伝えたい、紙の地図帳を読むことの楽しさ、面白さ。
1テーマあたり4ページで、一見マニアックなテーマも気軽にさくっと読みやすい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
139
私はむかしから地図が好きで、父親から東京24区(大田区が大森区と蒲田区になっています)の地図を小学生の時にもらって読み込んでいました。この地図帳の深読みは本当におもしろく、地図のトリビアなどがかなり細かに記されています。また古い地図帳などの情報もあったりしてかなり楽しめました。数年ごとの地図帳を購入しているのですが様々な楽しみ方があるようです。2020/11/16
まーくん
132
小中生の頃、ほとんど本を読まなかった。図書室の記憶もない。読んでいたのは新聞と地図帳。地図帳は楽しかった。授業中、先生の話は聞き流して見入っていた。地名を覚え、友達とクイズ。その頃の気持ちが蘇る。平成の大合併と冷戦終結がこの知識を時代遅れにしてしまったが。平地は緑、山地は茶と塗り分けられた大縮尺地図はGoogle地図とは一味違う。いろいろ地図にまつわる話も書かれていて興味深い。プロの深読みはさすがと感心。最初から読むというより、折を見て興味あるところを読む本だな。うーん、でも、もうほとんど読んでしまった。2019/09/08
へくとぱすかる
103
小・中学校でみんなが使った地図帳からふしぎをひろいだし、文字どおり「深読み」していく。表紙や中身のカラー地図の色あいをなつかしく感じる人も多いはず。なにしろ発行所は地図帳の出版元そのものだ。最近は地理的探求がブームだから、中には他の本で見たことのある話題もあるが、カラーで古い地図と比べるなど、小型本ではなかなかできないワザだろう。文章で述べられただけではイメージがわかない例も、ちゃんと図版で見せてくれる点がありがたい。「脳内縮尺」や「脳内緯度」の錯覚はぜひ知っておきたい。日本の位置を再発見できる。2020/11/06
パトラッシュ
72
小中高時代の教科書で一番熱心に読んだのが地図帳だった。日本では経験できない国境線や珍しい地名をなぞりつつ、まだ見ぬ世界へ憧れを募らせた地図帳は変わらぬ愛読書である。おかげで今では海外旅行に行くと、地図を片手に街中を何時間も歩き回るようになった。そんな懐かしい地図帳に関する様々な蘊蓄を語る地図エッセイは知った話だけでなく思わず膝を叩く初耳話もあり、地図マニアに幸福な時間を約束してくれる。アラル海やロプノールなど行けそうにない地も多いが、様々な土地へ行ってみたい歩きたいとの子供の頃の想いを再確認させてくれた。2020/01/23
Takanori Murai
53
中学生の頃の教科書・副読本の中で一番好きだったのは、地図帳です。受験勉強中もつい地図帳取り出して眺めちゃう。マンガ読んでるのと違って叱られることはない。そんな地図帳を深く掘り下げた一冊。「山越えする川」「海に流れていかない川」「世界の飛地あれこれ」など、机上ブラタモリを楽しみました。2019/11/03
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