内容説明
記憶喪失の湖西廻の前に現れたのは、清純で素朴な美少女、丹沢白雪。
「──私、廻くんと恋人だったの」
白雪はそう言って顔を赤らめ、廻の頬にキスをする。
その翌日、今度は魔性の魅力を持つ美少女、才川魔子が現れて激高する。
「ホントに記憶喪失なんだ――許せない」
いきなり廻の唇を奪い、彼女は言う。
「──あたしが、本当の恋人だから。でもシラユキに言ってはダメ。秘密の関係だったの」
廻の頭をよぎる『あたしに残ったのは、共犯者のあんただけ』という魔子の言葉。
何が正しいのかわからない廻は、秘密の三角関係を受け入れるが……親友同士でもある彼女たちの純愛を思い出すにつれ、呪いとなって蝕まれていく──。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
42
交通事故で記憶障害となった湖西廽。そんな廽の前に“恋人”と名乗る丹沢白雪と、“白雪には秘密の本物の恋人”と名乗る才川魔子が現れる。白雪と魔子は親友同士、そしてそんな2人二股をかけているという廽。これはそんな3人の呪われた恋物語。 記憶障害を患った廽がふとした瞬間思い出す記憶のカケラはどれもチグハグで何が真実なのかわからない。そんな廽の記憶がある人物の話がキッカケで明らかになるものの、それは想像以上に壮絶で。果たして3人の関係はどうなるのか、来月発売の次巻が楽しみです。2022/10/08
よっち
35
記憶喪失の湖西廻の前に現れた恋人だったと主張する清純で素朴な美少女・丹沢白雪と、内緒で本当の恋人だったと主張する魔性の魅力を持つ美少女・才川魔子の秘密の三角関係を描く青春小説。家族を事故で失って魔子の家に引き取られ、彼女の親友・白雪を紹介された三人の関係。記憶が失われた期間にいったい何があったのか。徐々に明らかになってゆく白雪との間に育まれていた絆、そして彼を振り回す魔子との間にあった何とも苦い過去。お互いにかけがえのない存在による三角関係だからこそ思いが複雑に絡み合っていて、彼らの今後が気になりますね。2022/10/07
まっさん
26
★★★ 記憶を失った少年の前に現れるのは純朴な美少女・白雪と魔性の魅力を備える美少女・魔子。幼馴染として親交を深めていた三人の関係に一石を投じる、「私達付き合っていたんだよ」の言葉。しかし、それが幼馴染二人からそれぞれ告げられたものだとしたら… 物語は一人の少年を巡って繰り広げられる不純愛。交通事故で記憶障害を患った少年・廻と共に少しずつ忘れていた記憶を取り戻す事で、読者が廻と共に忘れられた真相を解き明かす流れを追体験するような構図は良かったですね。一部の真相を除いて結末が想像しにくかった所もなお良か→2022/12/10
わたー
25
★★★★★こいつはまたとんでもない作品を世に出しだものだと、思わずにはいられなかった。事故により記憶障害を発症した主人公。彼の見舞いに現れたのは、ともに恋人と名乗る、タイプの違う見目麗しい少女だったことから始まる「多重純愛」作品。記憶に欠落はありつつも自分を想う少女たちに囲まれて平穏な日々を送る主人公だったが、閉ざされた記憶を次第に取り戻していくにつれて、その平穏が、どれほどの幸運のうえに成り立っていたのかが明らかになっていく様はとてもじゃないが耐え難い。2022/11/02
ぽな
19
いいとこで引くじゃねえかおおん(あとがき便乗)!?事故で記憶喪失になった主人公と2人のヒロインの三角関係物。某えっちゲーの2人が帯にいたのが決め手で読みましたw 失われた記憶はいわくつきとなっており、ヒロインとの交流を通して徐々に見えてくる構成。この手の設定は他にもあるけど、幼少期に辛い境遇となった主人公が救われていく過程がいいね。どうしても魔子が強く見える構成になるけど白雪もめっちゃいい子で好きやわ。廻が惹かれるのも納得だしこれは葛藤するわ…。2巻も早速読んでいきたい(8.5/10)2022/11/23
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