小学館文庫<br> 1794

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小学館文庫
1794

  • ISBN:9784094071474

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内容説明

北欧発、超弩級歴史ミステリー三部作第二弾!

 フランス革命の影響を受け、陰謀と暴力、貧困と死に満ちた1794年のストックホルム。その前年、カリブ海に浮かぶ植民地サン・バルテルミー島での過酷な日々を終えて故国に帰還した若者エリックは、幾多の困難を乗り越え将来を誓い合った娘リネーアと、ついに夫婦となろうとしていた。しかし幸福の絶頂である婚礼の日の夜、エリックは地獄へと突き落とされる。戦場帰りの風紀取締官カルデルと、亡き相棒の弟エーミルは共に深い傷を抱えながらも、人のなりをした怪物の正体を暴くため、暴力と奸計渦巻く北の都を奔走するーー。
 スウェーデン発の大ベストセラーにして、日本のミステリーファンに大きな衝撃を与え絶賛された『1793』。その続編がついに日本に初上陸!混沌の時代に正義を貫かんとする者たちを描く、超弩級の歴史ミステリー第二弾。
 さらに、三部作完結編『1795』は、2022年10月に連続刊行。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ

71
歴史ミステリー三部作の二作目。前作と同じくストックホルムの不潔さと貧困、混沌とした様子は変わらない。構成も同じく四部。第一部にて婚礼の夜が明け地獄の絵図が広がる。全く新しい話が始まったのかと思った。第二部から前作の登場人物が現れて続いていたのがわかるが第三部が凄まじかまった。強烈な作品には耐性があると思っていたが、スリルを通り越して全く救いがない。狂気とはこういう事なのか。これは最後まで見届けたい、読み終えたいのだが、飲み込まれそうな怖さがある。2023/07/16

キムチ27

64
スェーデンの植民地(知らなかった)サン・バルテルミーの舞台が。奴隷市場の凄絶、過酷な世界が繰り広げられ、身内と共に社会勉強に生かされた14歳の少年・・とはいえ既に恋も知っている。少しずつ明らかになって行く彼の異常ともいえる精神的症状とその先に成り行き。一方,ただものじゃない女性アンナ 義手の男カルデル やはり故人となっていたセーシル・・だがエーミルの重みは作品の一つの士気さい面白みにどんどん深みを与えて行く。2部も昏く 民衆の惨状は息を呑む・・が時々煌めく美しさに心が染み入る想い~真に北欧サスペンスの傑作2022/12/20

路地

53
歴史小説の感が強かった前作と比べて、ぐっとミステリー度合いが増したように思う。18世紀終わりの、現代の感覚では想像し難い非衛生な状況は強調されている点は変わらずで、その空気感を味わえるのは読書の醍醐味だと思う。独立した『1793』とは異なり、本作は次作『1795』と事件がつながっている。過酷な運命にさらされる登場人物、特にアンナの今後が気になる。2023/06/14

ちえ

44
三部作第二巻。前作は凄惨な始まりでも最後は僅かな安らぎがあったが、この巻の終わりは…。第一部の主な舞台はカリブ海のサン・バルテルミー島。福祉国家と言われるスウェーデンが18世紀には植民地を持ち奴隷貿易で経済を潤していたとは。第二部は橋の間の街ストックホルム。カルデルとセーシルの弟エーミルが出会う。第三部ではアンナの物語へ。第四部で繋がるが…凄いところで終わってしまう。絶対悪、謎の組織。対する非力で奪われる者たちの戦い、どうなる。この話、目を覆う話の所々、日を浴び輝く街、海辺等の美しい描写があるのも魅力的。2023/01/20

星落秋風五丈原

30
全四部構成。第一部の主人公は裕福な家の次男坊エリック。冒頭は彼のモノローグであるが、明らかに元気がない。そこから彼の過去に遡る。第二部はようやくシリーズお馴染みのキャラが登場。引っ立て屋カルデル。風紀取締隊で良心に従ってちゃらんぽらんやっていた彼が、やっと正義を取り戻した相棒セーシル・ヴィンゲを失うが、何と瓜二つの弟エーミルと再会。ところが兄に勝るとも劣らずと評された彼は、今はただのアル中だった。第三部もまたお馴染みのキャラ、というか第二部ラストで登場。悲惨な過去を持つアンナ・スティーナ・クナップ。2022/11/07

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