侵食される民主主義 上 - 内部からの崩壊と専制国家の攻撃

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侵食される民主主義 上 - 内部からの崩壊と専制国家の攻撃

  • ISBN:9784326351831

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内容説明

いま民主主義国は、権威主義国から影響力工作や「シャープパワー」で侵略され、国内ではイデオロギー分断が生じている。この外からの攻撃と内からの自壊を包括的に捉える画期的な民主主義本がついに登場。最近の民主主義の後退を最初に指摘した「ミスターデモクラシー」ことダイアモンド教授による警告と、再生に向けた処方箋。

目次

日本語版への序文

第1章 はじめに――危機の到来
 なぜ民主主義か
 民主主義の包囲網
 力なき者たちの力

第2章 民主主義が成功した理由、失敗した理由
 民主主義とは何か
 グッド・ガバナンスの重要性
 成功の公式
 民主主義の社会的条件
 適切な制度の構築
 権力の制限

第3章 民主主義の行進と後退
 自由の潮流
 増加する民主主義
 民主革命
 民主主義のビッグバン
 第三の揺り戻しの波

第4章 権威主義の誘惑
 ポピュリストの脅威
 東欧における非リベラルの波
 波は西へ打ち寄せる
 アメリカにおける権威主義的ポピュリズムの台頭

第5章 アメリカ民主主義の衰退
 大きな隔たり
 分裂したメディアの状況
 民主主義の衰退
 われわれの民主主義にはどれほど回復力があるか

第6章 ロシアによる世界的な攻撃
 アメリカ民主主義のハッキング
 ロシアの悪の手
 シャープパワー

第7章 中国の密かな攻撃
 中国はどのようにしてシャープパワーを行使するのか
 メディア
 大学
 ビジネスと政治
 慈善団体
 人気コンテスト
 中国の新たな力

第8章 民主主義への信頼は失われているのか?
 アメリカ人は何を考えているのか?
 民主主義は富める者の贅沢品なのか?
 市民の信念

原注
著者・訳者紹介

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

confusion_regret_temptation

31
個人的には、民主主義の後退は行き過ぎた資本主義、結局は金の動きに連環するものと思っていたが、思っていた以上に中国やロシアの意図的な工作が大きな影響を与えていたのだと教えてくれた。最終盤に、民主主義の最大の敵は貧困ではなかったということが示されていたが、下巻でその辺をもっと深く掘り下げてくれるとありがたい。2023/07/29

バーニング

5
2022年2月、ウクライナ戦争勃発直前に翻訳刊行されたため当時から話題だったが、本書でも重点を置いているトランプ政権が4年の空白(というより雌伏)を経て第2期に突入してしまったので読んでみることにした。メディアが大学、公務員や移民への攻撃など第2期開始から矢継ぎ早に行われている意思決定はすでに本書で描写されている、権威主義的統治のそれとシンクロしていることに驚くが、逆に言うとトランプ政権はそうした権威主義国家の方法を学習しているのかもしれない。これからの4年間を占うためにも、下巻を丁寧に読んでいきたい。2025/02/04

takao

3
ふむ2023/06/23

鏡裕之

3
ロシアがウクライナへの侵略を決定したのに合わせるかのように発売された本書は、世界的に民主主義が後退していると説く。最大で60近くあった民主主義国家は、いまでは30ほどしかないそうだ。日本はその一つなのだが、民主主義の衰退の代わりに中国とロシアという権威主義国家(専制国家)が民主主義を破壊しようと攻撃している。民主主義が根付くためには、政権の腐敗がなく、縁故主義の支配がないなどの条件が必要なのだそうだ。腐敗や縁故主義があると人は政治的無関心に走り、専制を呼び込むことになるようだ。2022/02/22

ゼロ投資大学

2
民主主義が強く根付いている日本にいると民主主義が正しいという価値観を持つが、世界では民主主義が広まっていないどころか後退している現実を知った。政治家はポピュリズムに走りがちだし、それを選ぶ国民の側も常に正しい判断ができているとは言い難い。そんな中で、中国やロシアなどの民主主義とは言えない国家の存在感が増している。2022/09/18

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