河出文庫<br> 終わらざりし物語 上

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河出文庫
終わらざりし物語 上

  • ISBN:9784309467399

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内容説明

『指輪物語』を読み解く上で欠かせない未発表文書を編んだ必読の書。トゥオルの勇姿、トゥーリンの悲劇、ヌーメノールの物語などを収録。

※本電子書籍内の頁表記は、すべて紙書籍版(河出文庫)に該当する頁表記です。あらかじめご了承ください。尚、紙書籍版(河出文庫)の目次も収録しておりますので、頁位置の目安としてご参照ください。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

泉のエクセリオン

11
トールキンの中つ国に関する未完の物語を、息子のクリストファーが編集し発表出来る形にした所謂「草稿、未発表原稿集」。未発表だからと言って決して面白くない、蛇足であるということはなく、今まで中つ国の世界に慣れ親しんで来た人なら興味深く読むことが出来ると思う。中でも中つ国第二紀におけるヌーメノールの島の地図や「アルダリオンとエレンディス」におけるヌーメノールと中つ国の関係、ノルドール・エルフのギル=ガラドの手紙は、悪がまだ滅ぼされたわけではないこと、戦いはまだ終わっていないということが良くわかると思う。2024/06/11

roughfractus02

9
本書は『シルマリルの物語』にも未発表の草稿をまとめ、『指輪物語』の細部や背景を補完するエピソード資料を収める。ヴァラールは中つ国(西に至福の国、東に太陽の国がある間)を、後に目覚める不死の死の2つの種族(エルフと人間)のために作り、灯火で照らした。この時代にヴァラールは冥王と戦い、至福の国アマンに逃れて暗闇が訪れ、エルフが活躍する星々の時代を経て、ヴァラールが太陽と月を作り出し、中つ国を照らして人間を目覚めさせる太陽の時代が本書に記される。この時代の第3紀に指輪戦争が勃発する。本巻は第2紀までを収録する。2025/05/18

人間

7
これは独立した物語ではなくて、未発表原稿を息子さんが編纂したもの。つまりシルマリルも指輪物語もすべて読み終えた人のための「資料」なので、いきなり読んではだめです。シルマリルを読んでて、シンゴルが何故そこまでトゥーリンを気に入ったのかわからなかったが、かなり詳しい補完文書がある。ガラドリエルの謎も色々詳しい構想があったみたいだけど、ちょっと理解しきれない。どこを並べても矛盾があって編者の息子さんも大変そうだけど父トールキンへの愛を感じる。2023/08/31

広瀬研究会

7
「個人神話」とも呼ばれる『指輪物語』シリーズには、未発表の草稿が膨大に残されていて、そのうちのいくつかを編集・構成してまとめたのがこの作品集。書きかけだったり矛盾があったり、創作の生々しい現場を目の当たりにしているようで、ストーリーとメイキングを同時に楽しめる感じ。『指輪物語』の最高の魅力は、言語学に裏打ちされたネーミングの緻密さだけど、フィンゴルフィン、ゴンドリン、ニルナエス・アルノエディアド……響きも字面も美しい言葉の数々を、この作品でも堪能した。2022/10/08

じぇろポーta

5
P86、トゥオルとトゥーリンがお互いの正体を知らず一瞬だけすれ違うのが、異なる物語の主人公同士のクロスオーバーみたいで好き。中つ国の竜は北欧神話やキリスト教でイメージされる邪悪で強欲、奸智に長けた怪物だがおぞましい長虫グラウルングもなかなかいいキャラ。トゥーリンの物語は悲惨な結末含めて凄く神話的。ヌーメノールの地理、歴代王の系譜、伝説の航海王とその妃の物語等も興味深い。前々から読みたいと思ってたので文庫化されて嬉しい。2022/07/06

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