内容説明
「私たちは、友達じゃない」25歳、夏。恋人と出かけたリゾートで、逢衣は彼の幼なじみと、その彼女・彩夏に出逢う。芸能活動をしているという彩夏は、美しい顔に不遜な態度で、不躾な視線を寄越すばかりだったが、四人で行動するうちに打ち解けてゆく。東京へ帰った後、逢衣は彩夏と急速に親しくなった。やがて恋人との間に結婚の話が出始めるが、ある日とつぜん彩夏から唇を奪われ、「最初からずっと好きだった」と告白される。彼女の肌が、吐息が、唇が、舌が、強烈な引力をもって私を誘う――。綿矢りさ堂々の新境地! 第26回島清恋愛文学賞を受賞した鮮烈なる愛の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
48
第26回島清恋愛文学賞受賞作。夏のリゾートで出会った逢衣と彩夏は、東京で再会してから付き合うことになります。彼氏がいても関係なく、どんどん彩夏に惹かれていく逢衣。女性同士の恋愛へと導かれていくのですね。綺麗な鯉模様に惹かれました。下巻も読みます。2023/05/18
佐島楓
48
これは感想が難しい作品だな……。下巻に続く。2022/07/03
おっしー
43
逢衣と彩夏。女性同士の恋愛を描いた物語。逢衣って名前、字面がロマンチックで好き。意外にもというか真っ直ぐ恋愛をしているのが印象的。同性だからといって普通の恋愛も何が変わるわけでもなく、ちゃんと将来を思ったり嫉妬もしたりする。そして何より描写がエッチすぎる…。純粋に性的な描写もそうだけど、女性としての色気とか魅力がバリバリ描かれている感じが綿矢りさがそこを思いっきり表現したかったのかなと。上巻では割と楽しそうな2人の暮らしを見れたけど、終盤は不穏な展開に。2人が幸せな人生を送れるのかどうか。下巻を読む。2023/01/22
優希
40
再読です。夏のリゾートで出会った逢衣と彩夏。お互い彼氏がいるのに惹かれるものがあったのでしょうね。東京で再会してから付き合うことになります。どんどん惹かれあい溺れていく。百合ですが、糖度が高くないので普通の恋愛小説として読めました。2人には幸せになって欲しいです。下巻も読みます。2024/01/03
水色系
30
二人のお互いに向けられたジリジリした視線に、読むのが止まらなくなった。この人しかいないって思える恋愛ってまぶしくて、宝物のように輝いている。下巻どうなるんだろう、もうスクープ抜かれてしまった。最悪な感じになるとしか思えないんだけど、願わくばハッピーエンドであれ。2022/07/10