内容説明
北アフリカに漂着したティランは一時囚われの身となるも,やがて武将として頭角をあらわし,ついにはイスラム教国を軍事的に征服したばかりかキリスト教に改宗させることに成功し,ギリシャ帝国へ帰還する.帝国軍の総大将となり,皇帝から想い姫カルマジーナとの正式の結婚を許されたティランだが,好事魔多し…….ドン・キホーテが愛読した「世界一」の騎士道小説,全四冊完結!
目次
〔全巻目次〕
【第一巻】
〈日本語版への序文〉(マリオ・バルガス=リョサ,鼓直訳)
献辞/緒言
ウォーウィック伯ウィリアム(第一~第二十七章)
ティランと隠者(第二十八~第三十九章)
イングランドの祝宴(第四十~第五十七章)
ティランのイングランドでの活躍(第五十八~第八十四章)
ガーター騎士団(第八十五~第九十七章)
シチリア島,ロードス島のティラン(第九十八~第百十一章)
フランス国王の遠征(第百十二~第百十四章)
【第二巻】
ギリシャ帝国のティラン(第百十五~第二百二章)
【第三巻】
ギリシャ帝国のティラン(第二百三~第二百九十六章)
北アフリカのティラン(第二百九十七~第三百三十一章)
【第四巻】
北アフリカのティラン(第三百三十二~第四百十三章)
ティラン,ギリシャ帝国を解放する(第四百十四~第四百七十章)
ティランの没後(第四百七十一~第四百八十七章,「神に感謝を捧げる」)
解説/文庫版へのあとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
103
北アフリカに漂着したティランは囚われの身から栄転してイスラム教国を制圧し、ギリシャ帝国へ帰還する。同じく奴隷から王妃まで成り上がるプラエールも影の主役とも言え、全編の中でも特に魅力的な女性だ。キリスト教への改宗劇など展開は一転して極めて勢い重視。何より読者を唖然とさせるのはティランを永遠の騎士たらしめる呆気ない結末。卒倒とショック死が続出するなど周囲の反応も大仰な演出が施されている。在りし頃のギリシャ帝国に想いを馳せ、完璧な騎士道に憧れる著者の儚い夢想、それは「まさに楽しみの宝庫、気晴らしの鉱脈」だった。2018/09/18
えふのらん
4
打ち切り同然の結末が意外だった。ティランは病死、それにあてられて皇女と皇帝は憤死、後継者のイポリトは三巻で不倫関係にあった皇后と結ばれて皇帝に即位。イポリトは有能なのでティランの二の舞になるのは目に見えているが、そこに足を延ばさずに物語が終わっているのも良い。四冊すべてがティランの単純な戦術と天から降ってきた連戦連勝とありがたいお説教で占められていたから、やっと終わってくれたという気持ちも強い。エンターテイメントとしてはライトノベルに劣り歴史資料としてはくど過ぎる。同時代的な感覚を要求されるきつい本だっ2022/10/23
gibbelin
4
カタルーニャは独立するかな。2017/10/08
-
- 電子書籍
- ドラひよ~異世界の竜は私のなでなでに弱…
-
- 電子書籍
- 十二時の鐘に間に合えば【分冊】 12巻…
-
- 電子書籍
- カードの王様 9巻 花とゆめコミックス
-
- 電子書籍
- バナナのナナ(2) 月刊コミックブレイド