岩波文庫<br> ティラン・ロ・ブラン 2

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岩波文庫
ティラン・ロ・ブラン 2

  • 著者名:J.マルトゥレイ/M.J.ダ・ガルバ/田澤耕
  • 価格 ¥1,254(本体¥1,140)
  • 岩波書店(2022/05発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003273821

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内容説明

ロードス島での勝利により武名が地中海沿岸にあまねく知れわたったティランのもとに,スルタンとグラン・トゥルクの軍勢に脅かされているギリシャ帝国皇帝から救援の依頼がとどく.コンスタンチノープルに到着したティランはギリシャ帝国の王女カルマジーナのあまりの美しさに一目惚れし…….〈中世の秋〉の時代の戦闘と恋.(全四冊)

目次

〔全巻目次〕
【第一巻】
〈日本語版への序文〉(マリオ・バルガス=リョサ,鼓直訳)
献辞/緒言
ウォーウィック伯ウィリアム(第一~第二十七章)
ティランと隠者(第二十八~第三十九章)
イングランドの祝宴(第四十~第五十七章)
ティランのイングランドでの活躍(第五十八~第八十四章)
ガーター騎士団(第八十五~第九十七章)
シチリア島,ロードス島のティラン(第九十八~第百十一章)
フランス国王の遠征(第百十二~第百十四章)
【第二巻】
ギリシャ帝国のティラン(第百十五~第二百二章)
【第三巻】
ギリシャ帝国のティラン(第二百三~第二百九十六章)
北アフリカのティラン(第二百九十七~第三百三十一章)
【第四巻】
北アフリカのティラン(第三百三十二~第四百十三章)
ティラン,ギリシャ帝国を解放する(第四百十四~第四百七十章)
ティランの没後(第四百七十一~第四百八十七章,「神に感謝を捧げる」)
解説/文庫版へのあとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

98
スルタンとグラン・トゥルクの軍勢に脅かされるギリシャ帝国皇帝の救援要請で帝都へ到着したティランは美しき皇女に一目惚れする。2巻では騎士道小説に欠かせない恋愛要素が盛り込まれるが、ティランの喜怒哀楽が忙しなく発現する対話はちょっとくどい。彼女の肌着を鎧の上から羽織って皇帝を戸惑わせるシュールな光景も印象的。ティランに嫉妬し、味方の立場を利用して戦場で様々な陰謀を仕掛けてくるマケドニア公爵の執念もストーリーを大いに盛り上げている。この卑劣さは、敵対関係を超えた助言をしてくれるスルタンの使節の善良さとは好対照。2018/09/11

記憶喪失した男

12
第二巻からはギリシャ帝国篇である。ギリシャ帝国のためにティランは戦う。二巻には三度の戦闘があり、どれもちょっと変わった趣向を凝らしたものだ。文章に無駄がなく、素晴らしい名作だ。この物語は心を打つ。中世騎士道物語を知りたい人は必読だ。現代のファンタジー小説と比べても、まったく負けていない面白さだ。2020/11/05

TomohikoYoshida

5
第2巻では、シチリア王の願いで、ギリシャ皇帝に仕えることになったティラン。ギリシャを攻めるトルコ軍との戦いと、ギリシャの皇女との恋の物語。戦いの場では勇敢で機転の効くティランだが、恋のほうは小説の主人公にしては随分とドン臭い。それがまた魅力でもある。恋の要素が入って、物語はますます面白さを増している。2020/07/12

えふのらん

4
相変わらずティラン無双。そして野蛮。平等、慈悲の精神が大事だと皆言ってるし、ティランも見せ場ではそのように振舞ってはいる……けれど、ノッている時は追い詰めた上で殺しまくるし後ろから刺すし火責めのような計略も用いる。(そういう記述は目立たないように短く書いてある)そもそも騎士道という概念は封建下のものだから内側の論理に凝り固まってしまうのは仕方がないのかもしれない。それならそれでヤクザ的な体質ももっと広まってほしいな。2022/10/20

gibbelin

3
『<愛は報われる>という植物の汁で「しかし、私に報いはない」という文言を染めぬいた旗印』とかの細部がいい。アブダラー・ソロモンが好き。2017/07/16

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