内容説明
ミステリの巨匠リューイン生誕80周年記念 3カ月連続刊行企画第1弾 ウイルスのパンデミックによって荒廃した世界。治安は著しく悪化し、物資も乏しい。アメリカのある町に暮らす老人は、悪質な犯罪と公権力の横暴に脅かされながらも、娘や孫と懸命に日々を送っていたが……。巨匠リューインが真摯に家族の絆を描いた最新長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雅
72
パンデミック後の世界を描いたディストピア作品。明るい話題のない世界で家族愛を全開に生きている。気分が良くなる内容でした2022/12/10
ナミのママ
66
ディストピア小説。コロナによるパンデミックで荒廃した世界。上流と下流に分かれゲートで分断されている。老人・娘・孫の3人は空き家を転々とし、数日にしか出ないフードバンクに頼り、必要に迫られれば盗みも働く暮らし。最初に犬のパンジー・ヴァリアントが加わる。続いて13歳の少女マンディが同居する。先の見えない暗い日々を淡々と綴っているのだが、家族の温かさが伝わりなぜかホッとする。老人のつぶやきもクスッと笑える。この一家はどこへ向かうのだろう。どこに行ってもやっていけそうだけど。2022/07/30
しゃお
31
リューインが描く未知のウィルスによるパンデミック後の荒廃とした近未来。政府が機能しているのかどうかも分からない世界で、住居もなく配給に頼り、娘と孫と時には盗みを働きながら、ただ生きるための生活を送る老人。それでも家族を守るために知恵を絞り、金バッジをひけらかす警官たちや弱者を虐げるものたちからの生活から逃れようと戦いを挑むその様子に、なぜだか胸が温かくなるものが。世界は冷たく、老人達家族にも決して慈悲が降りてくる訳でもなく、その行先に希望があるのか、それとも・・・。2022/10/30
ハスゴン
25
これからはわからないが、こんな世の中にはならなくて良かったと思うのと、長編のハードボイルドを読んでみたいと思うのは僕だけではないと思う。2023/11/04
tom
23
マイクル・Z・リューイン、大昔に読んだパウダー警部補の本は面白かった。まだ生きてるのかと、不思議に思いながら借りてきた。開けてビックリ、新作だった。彼は御年79歳でした。コロナのために崩壊したアメリカで生きる祖父と娘とその息子が登場人物。食い物と衣服は配給で与えられるけれど住居はない。彼らは廃屋を転々として暮らしている。そんな中で、金持ちは警察を雇い、思うがままの生活をしている。嫌な世界になっていた。こんな世界からの脱出劇。淡々と物語は進む。盛り上がることもない。でも、何しろ79歳。本を書けるのだ。2022/08/29
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