内容説明
死神の花嫁は夫に離縁を言い渡され…!?
死神・八雲の花嫁となり、人の世界とは隔絶された場所にある八雲の屋敷で暮らすことになった没落華族の令嬢、千鶴。死を覚悟しながら生贄の花嫁としてやってきた千鶴だったが、いまや八雲の愛を受けながら、家事にいそしんだり、拾われた人間の子・一之助の世話をしたりと、穏やかで幸せな日々を送っている。
そんなある日、千鶴の前にひとりの女性の死神が現れる。翡翠と名乗ったその死神は、人間嫌いだった八雲が心を許したのはどんな女性なのか興味があって訪ねてきたと語り、人間同士の友のように千鶴と付き合いたいと言う。同じ死神ながら、出会った当初の八雲とはまるで違う、明るく気さくな様子の翡翠とのおしゃべりに、思わず女学生だった頃の自分を思い出した千鶴は、久しぶりに心が弾んだ。そして、女学校時代を懐かしむ千鶴を見た八雲に、かつての友人に会ってみないかと誘われた千鶴は、昔住んでいた麹町へ八雲とともに向かうことに。だが、乳飲み子を抱いた親友との再会に感動しながらも、もう普通の人間とは違う自分の立場を思い知らされる。やがて千鶴は、見えない未来に思い悩むように――。愛を知らない死神と生贄の花嫁の、不器用な愛の物語。第三弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
37
あれ?なんか飛んでいるなぁと思ったら3巻目でした^_^;。 死神の八雲と夫婦になった千鶴、女ですねぇだんだん欲求が・・1巻の自己犠牲愛はどこへいったのでしょう。2023/09/25
TAMA
12
意外とこのご時世にも似た引きこもり生活が。お友達に会いに行っていいの?家に帰っていいの?びっくりな展開。次元が違うのか、結界かなんかで隠してるのか?ふしぎな世界感。でも意外と安定した日々。生活が安定するとやっぱりそうなるのかなという。子供。一之助が大人だけに囲まれて暮らすのもまあ無理があるわなとも思うけれど、大人に守られて失敗を許される期間がないまま育つのもいびつよな。死神、子供がどう育つのか、次を待ちたい2022/09/27
うめきち
10
待望の3冊目。子どもをのぞむ千鶴と千鶴の幸せを願う八雲。2人ともどうしたの?!という感じだった。次回は和泉も翡翠も絡んで話が大きくなると思う。早くも待ち遠しい。2022/09/19
てみさま
8
3作目。親と子の話。千鶴が色々凄く人間らしい考え方、行動をしているんだけど、う〜ん、何だかな〜って感じ。2023/10/07
色素薄い系
7
問題解決してないから次回に続く展開。親友が母親になっているのを羨ましく思ったことから死神世界の秘密を知る事となった今回。親子の絆はいかにして生まれるのかという事に関しても描かれていたから次回の突破口となるのはここだったりするのかな?2022/08/20