内容説明
――その日、すべてを思い出した。
6歳の王女クラウディアは、叔父に塔から突き落とされたその瞬間、自身の前世が伝説の魔女であり、数多くの魔術師を従えていた記憶を取り戻す。今世では冷遇されていたが……。
「私はやりたい事しかしないわ。邪魔者は『お掃除』しないとね」
かつて世界を揺るがした魔法の力で、悠々自適な生活を送ることを決めたクラウディア。
美少年だが不愛想なノアを従僕にして、高度な魔法で何もかも思うがまま!?
「お城からのお迎え? 追い返しましょう。贅沢なら自分の魔法を使えば十分。むにゃむにゃ……」
「おい。どうして毎回わざわざ俺の膝で寝るんだ」
魔法を使用すると眠たくなってしまうクラウディアは、不本意そうな従僕に抱っこされながら、今日もくうくうと寝息を立てている。
伝説の魔女と黒髪従僕が織りなす悠々自適な快適生活、はじまります!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
わたー
19
★★★★★評判が良さそうだったので読了。思った以上に癖に刺さる作品だった。伝説の魔女だった記憶を取り戻した幼女と、彼女に拾われた少年との異世界ファンタジー。身体的にはおにロリ、精神的にはおねショタという、一粒で二度おいしい内容になっている。それだけでなく、自由に生きることのできない苦しみを知るからこそ彼に選択肢を用意しようとする主と、彼女に救われた命を彼女のためだけに使い切ろうとする従者という、互いが互いを想いあうがためにすれ違ってしまう主従モノという要素まで盛り込まれており、尊みの過剰摂取。2022/08/16
サキイカスルメ
13
かつて伝説の魔女だった王女クラウディア、彼女に拾われた黒曜石のような瞳を持つ少年ノア。すぐお眠になる女の子と、献身的に支える男の子の絆のファンタジー。よかった!精神的オネショタじゃないですか、しかも主従の絆の物語とか大好きなんですけれども。物語としても面白かったです。ノアの成長はもちろんとして、崇拝されるほどの強い力を持つ魔女だったクラウディアが色々な人と6歳の子どもとして関わっていく中で、彼女自身も成長していくお話なのかなと。深い愛と絆を描いているのがとても好みでした。続きも楽しみです。2022/06/28
すがはら
12
ノアに「自分で生き方を選べ」と言っておきながら、クラウディアの方がノアに対して王や王子の駒になることをふさわしい未来だと勝手に決め付けてる時間が長くて読んでいてしんどかったです。ノアに中央へ行って実力に見合った活躍をしろと言うなら、自分も力を隠しての引きこもりなんて駄目ですよ。最後は目を覚ましてくれて良かった。従者の重たい愛は甘んじて受け入れて下さい。2022/12/11
nishiyan
10
かつて伝説の魔女だった王女クラウディアと彼女に拾われた訳あり少年ノアが織りなす主従ファンタジー。前世の記憶があるが故に6歳でありながら達観した彼女がノアを振り回しながら、周囲と関わることで互いに成長し、絆を深めていく姿は心地よい。クラウディア自身の魔法は無双だが、現在の身体では長く使うことができず、おねむになるのが愛らしく、子どものように振る舞うのもどこかズレているのが魅力的。彼女を献身的に支えるノアは凛々しく、脇目をふらずに忠誠を誓うのも良かった。二人にどんな未来が待ち受けているのか。次巻が楽しみ。2022/06/30
hisa_NAO
8
『ループ7回目の悪役令嬢~』、謎の5巻発売延期でロスになり、同作者のこちらを。 陰謀で塔に幽閉されていた6歳の王女。伝説の魔女であった前世を思い出し、無双する。中身18歳の伝説の魔女が6歳の体で9歳の従僕を可愛がるお話。ラノベファンタジー。2022/07/24
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