内容説明
「時無しの人形師」に最も愛された最高傑作の人形、セレネ。心を持っているのに体を動かせず、喋ることもできないように作られたセレネは、長い長い時間、霊廟の中で迎えを待っていた。墓荒らしを追って現れた人形師のアーセルはセレネが魂持ちだと見抜き、彼女を水葬都市の工房に連れ帰る。長い時間、創造主の愛の思い出の中だけに生きてきたセレネの時間が、アーセルの手によって動き始めた……! ひとが作り出した、ひとを愛する「生き物」。人形と人間の壮大なラブストーリーがいま完結!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Stella
3
アーセル救済編。大団円で満足だけど、これで終わってしまうのが残念すぎる。2010/04/23
まりもん
2
アーセルが幸せならよいかな2012/05/21
ma-no
2
三巻で終わってしまうのが信じられません。一巻がやや大人向けすぎたのでしょうか。華麗で濃密で、でも無闇に読みにくくはない。黄昏の世界で花咲く、熱情たっぷりの恋物語に酔いしれました。いつかどこかで四巻が書かれることを願っています。2010/04/19
空蝉
2
一巻からイイトコ取りしていたアーセルが、漸く主人公になって最終巻。閉塞感漂う世界の筈だけど、登場人物達が生きることに前向きで明るく感じた。唯一バラッドが退廃的な印象を与えていたけれど、切り替えが早かった。本当に人に絶望した人形師の代わりかと、疑うくらい早い。何はともあれ、彼等ならあの閉塞した世界を拡げていけるだろうと、思わせる話。2010/04/18
Rara
2
3冊読んで、今回のお話とカップルが一番好きでした。世界を知っていくセレネと、彼女に生きる喜びを教えながら守ろうとするアーセルの想いが、すんなり胸に入ってきます。1・2巻より希望や明るさの大きい雰囲気とラストなので、読後感もすっきり。お幸せに!2010/04/15